故郷は雪雲の来るあの向こう
雪雲を見つ風花を顔に受く
木枯らしや蜂の巣玉も空となり
戸障子のふくれっ面する北の風
時雨来て風花となる北斜面
風倒木で処理した大径の松の幹、直径は40㎝を超える。朽ちさせるのも惜しいから半割にしてテーブルに仕立てた。
バーサイズ350mmのチェーンソーでは両側から刃を入れないと切断できないので、450mmのバーサイズのチェーンソー持っていくつもりが忘れてしまった。結局、両側面から切り込みを入れる羽目になった。
倒れてから1年経過の幹は、見た目には傷んでいない。半割にしたが、刃の成形が微妙に異なるので一回で切断した場合と異なり、切断面の仕上げが必要だった。脚は簡単に取り付けられる板材とした。この板材はウッドデッキ用の硬い材質なので雨ざらしにはうってつけの用材でもある。
2台出来たので並べてみた。高さは約250㎝、椅子の高さであるけれど幼児には丁度良い。キッチンの一角に据えて食卓にでも使えるだろう。年が明けてからの「お年玉」みたいになってしまったが、梁の古材が椅子替わりである。燃料、オイルとも1㍑の消費だったから、実費にすると千円くらいか…。遊びもただでは出来ない。
稜線から竹林の斜面を通って尾根のコースに接続する新道が開通した。両脇の整備を後回しにしたことで年内の完成となった。「供用開始」出来る水準の仕上がりと言えば大げさだが、ホッとする。
大人であれば下草も無い斜面など縦横に移動もできるけれど、幼児ではそうはいかない。コースの新設の狙いは幼児を里山に近づける仕掛けの一端でもある。
保護者や指導者が同行する訳だから、丁寧に路面を形成しなかったが、危なくなければ起伏や傾斜のある道は心身の発達に多少は寄与するだろう。あえて「至れり尽くせり」にしなかった理由がそこにある。コースを明確にするため、路肩に竹を並べた。屈曲地点はテープで視認できるようにするが、これは後回しだ。
屈曲部は竹林の斜面内で五か所のつづら折りだが、歩いてみても竹の斜面は気持ちが良い。里山にとっては「侵入竹林」であるが、主要木を刈り出した他の竹は竹林として残す予定だ。
小春の陽小池に射せばアカトンボ薄氷のうえ翅きらめかす
まだ飛べりアオイトトンボゆらゆらと草紅葉なる大雪水辺
谷地の池陽射し届かず薄氷を張ればトンボも消えて音なく
薄氷の水面の下にここかしこメダカは走る影を従え
初孫は諸手差し伸べ顔仰ぐ何によりてか爺は判らん
初孫を抱けばふっくら柔肌に指撥ねられる武骨な指は
馬乗りではしゃぐ初孫出るよだれ顔に温きが嬉しかりけれ
包装紙千切り引き裂き埋もれて嬉々と巣ごもり冬至の窓辺
初孫のまなこ覗けば連綿と続く祖霊のここに今あり
青き空吹雪のごとく枯葉舞う
地に落ちて音を漏らしたる枯葉かな
林道も見えなき落ち葉つむじ風
クヌギの葉蹴飛ばしながら進む道
ぬけし空裸木の下踏む落ち葉
いやー、本当に季節風が寒い一日だった。最高気温は10度台、風よけの一枚を着込んでしまった。
昨日までに伐り倒したままの60本ほどの処理集積を行ったが片付かなかった。林内とは言え竹林内は風の通りが良い。ましてや北向き斜面だから吹きさらしみたいなみのである。数日前は50本ほど容易に処理したが、寒さの影響もあったのか…。
考えてみれば、夏の作業はほとんどが炎天下の刈り払いなどで終わる。冬には刈り払いなど日向の作業は、お役御免で、いきおい寒い日蔭の林内作業が増える。良くできたものであるなあ、と思わざるを得ない。
「暑い時は暑く過ごすがよろし。寒い時は寒く過ごすがよろし」と、かような意味の事を言ったのは、どこの禅師だったか…。
民は馬草なり 馬草は鎌により伏す
苛政絶やすな馬肥やせ 一頭毒裁
暴挙馮界、四界みな平定なり 虚栄圏
中夷中戎中蛮中狄、華過ぎれば腐る 世阿弥
寛無く衆を得ず、信無くて乱止まず
敏なるは利、公無くて火種 公僕狂賛界
国を整うるに狂し泰無く傲慢無道、民の血糊をもって固む 某君寝呂
欲しがりますよ狩るまでは 狂国一致