トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

流木は堤代わりに…

2025-02-28 | 水辺環境の保全

 取水地河床の保全整備は取水升が埋没したままで伏流水頼みの現状でも流路は埋没した取水升上を通しておかないと伏流水の維持が出来難い。そのため出水しても流路が蛇行し逸れない様に上流部河床保全と取水堰の在る右岸から離れ左岸流にさせない設えをしておく必要がある。現状では河原の砂礫を移動させて左岸側を高くしておく労力は無いので増水時に左岸流とならないよう逸脱流路を閉じねばならない。そのためには横たえる材が必要で、水の逃げ道となり侵食されやすい窪みを埋める必要がある。そこで出番なのが用途の無かった流木なのだ。

 今回、逸れ流を止めるために上下から太い材を鳶口を使い移動させて据える事が出来た。まだ所定場所まで移動させただけで据え付けは出来てはいないもののツルハシや鍬を用意してから据え付ければ河床浸食は押さえられるだろう。しかし最低気温がマイナス台で最高気温も一桁の大寒波下では肩が辛くなる。大寒波が去るまで一時のお休みをするしかなかったので現状は放棄状態。老馬、老骨に灸打って災の河原の砂礫掘り云々・・・。まあ、童子が賽の河原で石積みしている姿よりは虐待性は無い。

 ➡  ➡  この日は所定位置まで運んでおくだけ


机上の空図と現場の心証

2025-02-27 | 水辺環境の保全

 絶滅危惧種であるニホンアカガエルの卵塊は3桁、ヤゴで越冬してる希少種はどれほどかは不明だがやはりこのまま干乾びさせるのは忍びない。水源確保のために1月は孤軍奮闘して取水堰まで掘り下げたものの取水升の維持管理が出来る状態にするには孤爺の努力では如何ともし難いと判断したのである。しかし2月の後半になり送水量が半分にまで低下し水域末端部に水が届かなくなる状態を見るとやはり「諦めてはならない!」気持ちになった。孤爺のエネルギー量を越えた作業量であっても戦場では無いし爆撃されている地域でも無い。まあ、作業のやりすぎで斃死したとしても紛争地の兵士や民間人とは異なる。

 ➡  竹材で見当を見る ➡  上流部から見た見当

 そこで夜鍋仕事で河床作業の概要図を描いてみた。図を見ている限りでは「何とかできそう」にも思えてくるのである。そこで翌日、最低気温はマイナス1℃で作業時間帯は5~6℃程度と予想したが肩にカイロを貼り付けて出かけた。まずは掘り上げた砂礫を溜める範囲の竹を切り取り作業をし易い環境を整える。掘り上げた砂礫を積み上げる場所に竹が何本も生えていては均すのにも邪魔だし動きも制約される。この徐竹した材で河原の図面に添った位置に置いてみて見当をつけたのだ。ところがどっこいギッチョンチョン、図面の印象とは異なり、やはり取り除かねばならない砂礫は膨大だった。月単位の労力を掛ければ実現可能だろうが水域は既に危機直前で何はなくとも水が欲しいのである。

 そこで省力化を図りまずは取水升に水を届けつつ維持管理も行える状態にするに「自然傾斜角」に頼る事にした。これなら掘り出して移動させなければならない砂礫量は半減するからだ。この傾斜角は30度相当で丸太も二本あれば最低限の条件は可能になるだろう。それでも体積換算でほぼ10㎥の砂礫を掘り移動させねばならない。まあ、高齢孤爺の体力気力では限界を憶えるものの「体力気力とも限界!」なんて引退発言は禁句だ。湿布とカイロと保温サポーターの三種の神器を頼りにボソボソといくのだ。最初の図面は没にして省力化に徹する。先日の吐水量測定で危機的水量になっていたので作業終了前に取水升上方に流路を戻して置く。

 これで少しでも伏流水が増えて欲しいのだが掘り下げた場所に砂礫が堆積する事になるものの無駄だ!二度手間だ!なんて事は言うだけ無駄な切羽詰まった送水枯渇目前なのである。どうせモテない人生だったし今更、弁天様にモテるはずもないのは合点承知の助であるけれど「溺れる者、藁をもつかむ」とも言うではないか。水飢饉目前なれば鼻水だって役立てたいわい。江の島の弁天様、修学旅行の拝観よしみで配管を役立たせてくださいませ!。

     

 


ネザサの坊主刈り 2

2025-02-26 | 今日は真面目に

 拠点道具小屋西側の段々、ネザサの抑制で坊主刈り2日目。丁度月例会と重なったのだが「菌駒打ち」や「焼き芋」などのほぼイベントでは労力を割く余裕はなくネザサ刈りに徹する。前日に一番下の段を刈り払い下から2段目を終わらずに終了したのでその続きからの開始である。

 入域当時はネザサの藪で高さは2m以上で人ひとり入り込むのも困難な密度で繁っていたのを刈り払い立ち木を露出させたのであった。毎年、ネザサの坊主刈りを行っているものの衰退する兆しはなく延々と刈り払いを続けないとまたネザサの藪に還るのはお約束だ。かくして節分前後に刈り払いつつ春には低草類で地表をカバーできるように努めて来たけれど思うように育ってはいない範囲でもある。いわゆる段々畑跡と言える地形なのだが敢て植樹はせず、自然実生などで遷移を見守っているけれどテーダ松の枯葉堆積が著しくて、特に松林の中はこの枯葉層で草本の成長は妨げられネザサだけが元気である。

 そのネザサも松葉の表面を刈り取るだけでは役に立たず厚い松葉層の下、地表面で刈り払うようにしないと抑制・衰退には繋がらない。そんな事で刈り払い機を左右に振る動作には腕力が必要なのだった。まあ、なんとか痛む右肩は酷くならず2日間でネザサの坊主刈りを終える事が出来たのだった。一年間、刈り払いをしてないとシュート状のものは1mに達する。成長の悪い範囲でも30cmを越えるので目立たないからと放置は出来ず、また他の会友に作業を頼むと実生の若木もろとも文字通り坊主刈りしてしまうので結局は孤爺の作業になってしまうのが現実。写真は松葉堆積の一番厚い範囲だが作業を終えてもネザサの緑が残っているので作業をしたようには見えにくい。

 


危機は速攻でやって来る…

2025-02-25 | 小人閑居して憮然

 吐水量の測定に行ってきた。二次大寒波席巻中ではフイールドの最高気温は7℃程度で風もあるから肩の冷えを考えるとどうしても足踏みしてしまう。窓越しに空を見上げれば晴天・快晴・日本晴れなのにである。10時半を回った頃、暇つぶしの吐水量測定とニホンアカガエル卵塊数を把握したくて出かけたのだった。上着は作業用の物でなく綿入りの防寒着である。姥捨て山吐水口で吐水量を測定する前に直ぐ減水が進んでいる事を理解できた。前回の測定は13日で16ℓ/分だったのがこの日22日は13ℓ/分に落ちていたのだった。たかだか毎分3ℓ減と思う莫れ、1時間では180ℓ、24時間では4300ℓも減水しているのである。例えれば毎時間風呂桶1杯分減水してしまった事と言えるだろう。

13日毎分16ℓ ➡  22日毎分13ℓ 測定せずとも減水は明らかだ

 その減水の影響はさっそく泥水池最下流の4と5の池に現れて来た。泥水池5には注ぎ込む水が消え、泥水池4はわずかながら入ってくるのが見えるものの減水量は明らかだ。現状では泥水池1からトンボ池に分水している取水升に水位が下がり送水できておらず、トンボ池の卵塊を守るために泥水池2への堰の漏水を止めれば泥水池2,3,4,5は干あがってしまいかねない水量になったのである。さーて困った・・・結果は予測できない荒療治するしかないかあ。自棄の病んぱち、どうするか、どうしよう…⁉。あちらを立てればこちらが立たず。

 ハムレットなら「それが問題だ・・・」の場面だろうがそれはたかだか本人だけの問題でしかないが水域にはニホンアカガエルの卵塊が120あり、春を待つヤゴの数は想定できないのだ。せめてカエルは上陸まで育てたい、トンボは空中へ飛翔させたいが無理になってきた。三橋美智也の歌「男涙の子守歌」に挟みこまれた詩吟に「斯身飢ゆれば斯児育たず 此児棄てざれば斯身飢ゆ 捨つるが是か捨てざるが非か 人間の恩愛斯心に迷ふ」、そんな想いである。ナンチャッテ・・・。

     


助さん格さん登場!

2025-02-24 | 水辺環境の保全

 一月に苦労して取水堰上端面を掘り当てたのだが常時取水升の維持管理を行える状態にするには「とても無理」な状況だと理解し「断水已む無し」と腹に落としたのだが2月中旬に担当課の職員二名が見えて堰の確認を行った。1月の時点で孤爺は断念したので「伏流水だけでも…」と流路を掘削した溝に誘導した結果、掘り下げた部分は砂礫の流入で埋まっていたので待ち合わせ時間より早めに到着して再度の掘り下げをし確認し易い様にしておく。

 時間通りに担当者2名が到着したのだがスコップやツルハシを携行していた。孤爺が掘った範囲では堰の上端面が露出はしてはおらず溜り水もあるので再度の拡幅と掘り下げを担当者が行った。孤爺はそれに合わせて排水路の掘り下げと水勾配の確保のために更に排水路を延長し、掘り上った砂礫の山を崩して放り上げ易いように補助作業に廻る。まあ、働き盛りの課員が二人では孤爺の出力など無いに等しく、肛門様のようにそこにあるだけ、いいえ、黄門様のようにそこにいるだけであった。今回、底面を広げ堰の上端面を露わにし撮影し帰って行ったけれど「今後の復旧作業に予算が出る事は無い」との話で、そもそも農業用水としての設備なので部農会が使用を断念した以上は行政からの予算処置は無い、と言うのが理由だった。

 そうなると今回来たのは「何のため⁉」とも思うけれど、まさか課員が長い日時を出張って取水復旧の作業を行うとも思えず、やはり先々の見通しは無いと言える。いかに孤爺が黄門様で助さん格さんが揃った舞台であっても「葵の御紋付き印籠」がある訳も無し、めでたしめでたしとはいきそうも無い。

 


ニホンアカガエルの卵塊

2025-02-23 | 小父のお隣さん

 22日、大寒波席巻中に水見回りする。既に水源地の破壊で伏流水頼みの送水量は水域末端まで届かない水量にまで低下しているのである。水量の低下曲線は予想より早くて2月末、あるいは3月初旬には卵塊そのものまで干上がりかねない状況になっているのに打つべき手立てが見えてこない。例え1ℓでも送水量が増えるのなら排砂バルブを開放して管内と取水升内の砂泥を放出すれば送水量は復活するかも知れないのだが、その折の陰圧で砂礫の隙間に泥土が詰まり伏流水が絶たれる事態もありうる。結果がどうなるかは「やってみなけりゃ解らない」状況である。その上、排砂作業を行うと吐水口まで水が届くのに一昼夜を必要とする。

 それでなくても乾燥警報出っ放しの今日日、減水している水域に一昼夜も水を届けれない状態は極めて危険だ。過去フイールドで危険な目に遭ったのはアキレス腱切断、前部胸骨骨折、背部胸骨乖離骨折、側頭部直撃でMR等々、挙げるに不足は無いけれど、ここまでの危機は無かった。まあ、出来るところを行ってそれで駄目なら諦める、経過になるのだろうが氷の下で孵化を待つ卵塊を見ると「上陸まで育ってほしい」のだが水が消えれば全てはオジャンである。既にヤゴ類は全滅覚悟だがニホンアカガエルが上陸する頃にはヒキガエルのオタマジャクシが群れている頃だし、老いたベルテルの悩みは尽きず、やはり生物生産緑地は今年で潰える運命に想えるのだ。まあまあ、自転車操業・水商売の廃業と採れば孤爺には安楽な隠居老後が完成!と言えなくも無いけれど、情けない老境になる事も確かなのである。こんな託せる世代が絶滅するのはどの世界でもありうることなのだが言葉など無力な事態でもある。

     


祝着至極、苦節・骨折・腱断裂等々22年を経て記事投稿1万件!

2025-02-23 | 番外編

 気が付かなかった…。画像フォルダーが容量目一杯になってしまい、有料契約に変更するのに散々苦労していたので記事投稿数の大台など後回しだった。ブログ開設に当たり有料契約にし、煩い広告表示は避けていたのだが海外旅行など行わないだろうしとクレジットカードは止めたのだったが、それで料金が払えなくなって何年たっただろうか。しかし広告表示が煩わしく何度か有料設定に変更しようと試みてはいたのだが、最終的にはリングワンデリング、まあ、いわゆる無限ループに入り込んで出来ずにいたのだった。原因は簡単で最初の設定をリセットすれば済んだのに・・・。

 今回、画像の登録が容量不足で不可能になる事態を避けたく、過去の画像を消去して急場をしのいでみたものの問題解決に繋がらないのは火を見るより明らかで、遂に意を決してサービスステーションにアクセスしたのだった。やはり前々に体験した通りの事態が出て、結果的にはこの症状を伝えて解決方法をメールで受け取り何とか復旧出来たのだった。さすがに余計な広告が無いのは清々しい。

 大台に乗った発端は2003/02/23からの蓄積に依るのだが苦節22年丁度である。偶然とはいえ天皇誕生日と同じ月日になってしまった。天皇陛下万歳!。記事の対象には一回もしませんでした事は誠に申し訳ありません。

 さて「喜びも悲しみも幾年月」とは言えない姥捨て山の孤爺であれば「愉しみも苦しみも幾年月」に近いのだが、その中でフォルダー画像数は18,000を超えたものの、初期と現在では内容も大きく異なっている。変遷、変質はともかくとして記事10000と言う大台に達した事は記事の質は不問にして率直に喜ぼう。頑張ったねトロル孤爺。好きよ!爺我自賛で伸びる孤爺なのである。

 お祝いしたいけれどスイーツは無し。焼き麩にオリゴ糖を付けたスイーツもどきでお茶をしながら更に老骨を鼓舞するためにジャニス・ジョプリンのCDをBGMとしたのである。何と豊かな老後・老境であろうか。これと言うのも神仏、祖霊ご加護の賜物、生物生産緑地があるからこそであろう。深謝、多謝。

 

 


寒すぎるから製本

2025-02-22 | 今日は真面目に

 二度目の大寒波は最初の寒波より強い。連日氷点下で最高気温も一桁のままではお山詣では休止である。血行不良で痛みが出る肩には冷えは何より悪い。活動している時点で痛みは伴わないものの夜間疼痛として現れるので予防するためには冷やさないのが優先事項である。だからと言って図書館から本を借り出しても上半身の固定姿勢で痛みを誘発するし、睡眠誘導剤代わりに読書をしていたのが習慣だったけれどこの寒さの中、腕と肩を布団の上で固定しつつ読書するなんて痛みの要因の一つと理解してからは長年、連続して借りていた図書館通いも止めている。

 そうなると日中の暇つぶしを考えねばならないのだが工作も粉塵が出るから室内では無理でまあ、大寒波を凌ぐだけなら「何でも良しか⁉」とかねてより仕掛け中の資料の製本を行う事にした。今回フイールドの水域に水を送れなくなる事態が現実的となって、資料も「終焉」を意図した内容に一部は変えなければならない。そんな折、たまたま大学の生物学科の教授が「フイールドの様子を知りたい」と希望して来たと知らせがあって受ける事にしたのだ。まあ、これも終焉の前の蝋燭の炎のようなもんかも。

 そんな事で事前に様子を知っておいた方が無駄がないだろうと資料を送る事にして急遽製本をしたのである。行政担当部署用に送付するのはまだ印刷しては無いので自分用1部、資料提供をしていただいたS先生に2部、大学のT教授に2部と都合5部印刷製本して出来上がったのはすぐに投函したのである。これで一応一安心で、残りの増刷分は雨の日の手慰みに行えば良いだろう。全体を見れば書式の整ってはいない記述の集合体であるけれど、現状を知るに不都合があるはずも無いので校正・統一感のために時間を遅らせるより配布を優先した。何と言っても東西の横綱級と比較した部分と水源断念の部分が要でもあるから、これを生物学科で閲覧してもらえれば打開策に繋がるやも知れん⁉、と言う淡い期待もあるのだ。綴じ合わせてみれば紙数70枚の力作⁉になっている。卒業論文でもこんなに書かなかったわい。

     

 


**もういいかい まーだだよ

2025-02-21 | 感じるままの回り道

          辛い別れの 夢見た朝は

          少しほっこり また会えた ハアコリャコリャ

 

          辛い別れも また会う日まで

          土産話を 紡ぐ日々 ハアコリャコリャ

          

          元気なババア バリバリ鰯

          孫子に贈る 太い骨 ハアコリャコリャ

 

          元気な爺 稼いで見ても

          孫子に喰われ 痩せる脛 ハアコリャコリャ

 

          お山の孤爺 ばりばり作業

          腰に貼り貼り 肩に鍼 ハアコリャコリャ

 

          バレンタインで 買ってはみても

          ばれたんあかん 孤食なり ハアコリャコリャ

 

          生きる苦しみ 賄い三度

          食えぬ苦しみ いかほどか ハアコリャコリャ

 

          価格下がらず 悲鳴は上がる

          二十一万 張る一番 ハアコリャコリャ

 

          逢えば別れが 辛くて怖い

          逢わねばスイーツ 優しいの ハアコリャコリャ

 

          遅寝早起き 深夜に疼痛

          眠る間無くも 来る永眠 ハアコリャコリャ


ネザサの坊主刈り

2025-02-20 | 今日は真面目に

 水源地での保全作業は牽引器が貸出中で行えない。なので拠点下の段からネザサの刈り払いを行う。昨季は水源地が豪雨により破棄され水域も泥土で埋まり水域三昧、山域での作業には手を出せなかったのだった。であるからネザサの刈り払いもここは一年ぶりになる。ひざ丈まで繁茂しているだろうと予想していたものの意外に成長ぶりは大人しい。だからと言って油断できないのがササや竹の侵入・成長・席巻なのである。視点を境界あたりにまで延ばせば背丈程度まで伸びているシュートもあるから年に一度は抑制のためには地際から刈り払わなくてはならない。この時ばかりは坊主刈りご解禁である。

 ササユリの株も何カ所かあるのだがこの時期なら地際から刈り払っても成長には差し支えは無く、この林内には早春に開花するスミレやタンポポ等も稀有であるから安心して「このクソネザサ!」とばかり大ナタ、いいえ刈り刃を突っ込めるのである。ネザサの株に落ち葉が絡むから堆積が厚い。落ち葉層の下から刈り刃を動かすので痛い右腕には少々負担だった。刈り刃の回転軸を地表で滑らしてはいるものの左右に動かすにはそれなりに腕を使わねばならない。刈り払った跡を眺めても落ち葉とササの混合物で見た目は殆ど作業前と変わらない。数日経過すれば笹の葉が枯れるから手入したのが一目瞭然となるものの、直後の写真では判んないんだなあこれは。


災の河原で丸太曳き

2025-02-19 | 今日は真面目に

 水源地整備の一環で伐採作業に入ったのだが2本目が掛かり木となり牽引器が手元にない以上、打つ手がなく、時間が余ったので昨夏10号台風で破壊され流された段差工に用いた丸太を運ぶことにした。この丸太、破壊された後は100mほど下流で半分は埋もれていたのを他の材と共に復旧材として使う予定だったけれど水分をたっぷり吸っている丸太は重くて手に負えなかった。そこで河床の端に据えて水分の抜けるのを待っていたのである。

 とは言え杉やヒノキとは異なる固い広葉樹の材だったようでやはり重いのは変らなかった。鳶口を使い引っ掻いて回転させたり端に鳶を打って左右を交互に曳きながら移動させつつようやく取水堰の左岸にまで引寄せたのだ。痛む肩が心配だったもののこの作業には影響が少なく、どちらかと言えば打ち込んだ鳶口がすっぽ抜けしたときに腹部や胸を強打したり、あるいは後方に転倒したりする方に注意すれば良かったのだ。この作業は一動作ごとに体勢を確認して一気に力を込めなくてはいけない作業だから数十メートルも移動させれば発汗して来る。まあ、我慢我慢で作業を続けようやく所定位置まで運んで据える事が出来た。上流部からも太い端材の丸太を移動させて並べたけれどスコップやツルハシの用意が無かったので完成は後日である。


立枯れ木の伐採

2025-02-18 | 今日は真面目に

 朝の最低気温は5℃台で日中は14℃程度にまで上昇すると言う予報のこの日、重い腰を上げて痛い肩は上げない様に注意しつつ作業に入った。目標は水源地の河床で立ち枯れている大木5本の伐倒なのだったが最初の1本は無事に河床に横たえられたものの2本目は上部で山桜の枝に触れて倒れてくれない。「これは困った!しくじった‼」と思っても後の祭りで牽引器が手元にない以上、牽引器が戻ってくるまでは作業は中断になった。掛かり木をそのまま放置する事は「行ってはいけない作業」に入るけれど、そうそう教科書通りにはいかないのも現場なのである。この伐採範囲に立ち入るのは孤爺以外はまず居ないだろうからそれだけが頼りだ。

 最初に伐倒した材も残りも全て胸高直径は400mmを越える大木なのでバーサイズ350mmのチェーンソーでは両側から切り込みせねばならない。それはともかく予定していた5本の内2本が重心の関係で掛かり木になる。其処を牽引の力で多少とも避けねば落ちてくれないし、万が一、掛かったとしたら牽引器の助けを借りて地上に横たえねばならない。

 河床の安定化と流路の維持固定に使いたい材なので扱いやすい小径木では非力で役に立たない。腐れがはいっている立ち枯れ木でも大径木だからこそ、その重量で流れて来る砂礫を留め氾濫流を押さえつつ右岸の取水升上に流路を誘導できる物理的障壁として役立つのである。まあ、この作業を苦労しつつ、ツッツモッツと行ったところで既に伏流水頼みになってしまった送水量の減水曲線を観察すればゴールデンウイークまで送水できるかどうかの瀬戸際でもあるのだが行政が動いてくれない以上、わが生物生産緑地の母なる水は消える運命だ。それを承知しながら水源地の整備を行うなど愚の骨頂でもあるけれど水域に水が送られている以上は自転車操業・水商売は休めない。


吐水量は当然減少中・・・

2025-02-17 | 小人閑居して憮然

 先日、ニホンアカガエルの産卵数を数えるのに先立ち「ついでだから…」と吐水量の計測もした。測定値は16ℓ/毎分と出た。前夜に降雨があり取水地の流水量も多少は増したはずで「あわよくば伏流水も増加!」と「獲らぬ狸の皮算用」ではなく「触れぬ伏流水への横恋慕」で妄想逞しくしてみたものの伏流水は増すはずも無いのである。降雨で流量が増せば砂泥の粒子も多くなる。そんな伏流水が通れば砂礫の隙間は詰まっていくだけが道理であって常識でもあろう。まあ、てなもんや三度笠ならぬてなもんや三度計測したところで吐水量は増水していくはずもなく、三度目の正直も全く不変で揺らぎない確固たる数値だった。当ったりまえだの計量カップ・・・。で19日に担当課から排砂バルブの交換用の新品を持ってくる予定がある。

 この時にバルブ軸が折れて使えなくなったバルブと交換するけれど継手を外すから結果として送水管内の排砂作業にもなってしまうのだが、この陰圧下で砂礫間に更に泥土が詰まる可能性が発生する。送水管内と取水升の排砂になる結果だけとは考えられず恐ろしい。ましてや取水升の維持管理が出来ない今後では「砂礫を通過する伏流水が泥土で止まる」事態は目前だし、こんな折りに新品のバルブに交換しても「仏像作って魂入れず」なら良い方で、かの昔、イタリアの教会だったかで名画の修復を近所の婆さんに任せとんでもないキリスト画になってしまったニュースがあったが、おんなじになりかねないかも。

 とは言えまずは取水環境の確保なのだが孤爺にはどうする事も出来んわい。お釈迦様が言った「君よ嘆くなかれ証券御恩皆喰う」いいえ「照見御蘊皆空 度一切苦厄 孤爺よ 色不異空 空不異色」もう般若心経の世界じゃあで、孤爺の業は水域に多くの命を溢れさせて干上がらせる大罪を犯す事になった。。。来世はきっと干上がりにおびえる泥中のユスリカに生まれ変わるのだろうか・・・。世間はバレンタインデーだったと言うのに苦いビターチョコを自分買いしてお抹茶と共に噛みしめた孤爺であった。

       

 


バンビーノ通信

2025-02-16 | 感じるままの回り道

 バンビーノガーデンの所有者Nさんから日照障害になっている林の伐採を始めたと言う折々の様子はラインで送られてくるので行かずとも承知なのだが、先日に危惧していた1本を伐採した折にやはり「道路上に倒してしまいガードレールの一部を凹ませてしまった」旨の写真が届いていたが、数日後のこの日は大寒波が去り作業日和に見えたけれど風が強かったので見回りで身体慣らしをしておく。

 その一環でフイールドを見回った後に作業中の場所に立ち寄ってみた。確かに公共物であるガードレールの一部は破損してしまったものの通行する人や車両に被害はなく架線も接触はしたものの揺らしただけで済み、まずは胸を撫でおろせる事態で収束したのだった。切り口を見ると沢方向に伐倒する意思は見えたけれど受け口と追い口のバランスが悪く、また蝶番の働きをさせるツルの形成が雑だった。同じ幅にしなければならないツルは道路側が厚く反対側がほとんどない断面は三角形に近いものになっていた。これでは道路の反対側から切れ初め道路側は最後まで残る設えになるので牽引していても立ち木の重量には勝てないはずである。まあ、それでもワイヤーロープで牽引していたから立ち木そのものの重心方向ではない横方向に倒れてくれて架線直撃には至らなかった、という構図が見えて来た。とはいえ際どい伐採だったのは間違いない。

 写真左側にはもう1本の傾斜樹があるのだがこれも伐採し難い環境にあってすぐ横は道路反対側の電柱を引っ張っている補助電柱が立っている。この傾斜樹の伐採は行わない方が安心だ。一応、見立ては伝えておかねば。

     


* 大寒波もうすぐ春のお約束

2025-02-15 | 感じるままの回り道

           日脚伸ぶ夕餉遅らせひと仕事

           春待つや葉裏の虫の食の痕

           氷盤の下の卵塊知る息吹

           春近しデデッポッポと林より

           春なればカンツォーネを聴く気分

           オリオンを望む踊り場夜に三度

           我が苫屋そこかしこより虎落笛

           大寒波春の先駆け凍え待つ     

           春までに散りし幸あり桜咲く