贈ってもらった絵本のお礼にと知人友人経由で、あるいはお孫さんに渡っても構わないのだが幼児がよろこぶ幾何回転体の木製玩具を製作中だ。既に円盤型の物は作ってみたけれど「どうせなら立体形も…」と持病の脅迫工作症が出てしまった。難儀な思いをしながらの災の河原の砂礫掘りは取り止めとして河床安定化作業に変更したものの「痛む肩を休ませたい!」との親心で休日を入れたのである。とは言え脅迫工作症が発症してしまったので工作するほかはなく柱の端材を使い桐材の幾何回転体と円の直径が同じ幾何回転体を作る事にしたのである。たまたまと言うか板材と柱材の寸法が同じ幅だった事が幸いしたのだが考えるまでも無い製材規格の結果なのである。
サイズは桐材の物と同じ寸法で製作するけれど板材とむくの立体形では加工の難易度が異なるし要領も異なって来る。必要な寸法に切り出し角材に製図した円の中心と円弧の0度、90度、180度に竹串を埋める。これは製作加工の途上で重要な点になるから外せない。全てはこのポイントを基準にして加工し仕上げるのだ。今回、加工を始めて気付いたのだが竹串を着色しておけば見やすくなる。次回からはそうしよう。
まずは製図線に沿って荒取りをする。これは鋸で切断する。面倒に思えるけれどギリギリまで鋸で切断すると次の段階、サンダーで削るのが粉塵も少なく作業も楽になる。サンダーでの加工は左手に部材、右手にサンダーを持っての作業だからまあ、肩には辛い作業になった。それでも日中は何かと動かすから疼きは生じない。就寝中は動かさないので2時間程度で疼きが襲ってくる。こうなるとモミモミゴリゴリしながら深夜放送のリスナーとなってしまい不規則な睡眠が続いてしまうのだった。
荒取りが終わったら円弧の部分を仕上げて、円弧から一点に向かう円錐形の部分を形作る。写真右側がその段階が済んだ状態だ。最終的にはサンダーで仕上げるけれど円錐面となるべきところが膨らみ易いから折々に直線定規を当てながら修正しつつ仕上げていくことになる。大雑把な荒取りは午前中で3個分が済んだもののサンダーでの中仕上げは夕方まで掛かり、最終仕上げは転がり具合を観察しつつ微調整の必要があり、更に1日以上必要だった。サイズが大きいだけに手間も余計に必要だった。こういう物は販売品とすると採算が取れない。趣味や好意で作るべき対象だなあ…と感じながらの作業になった。軟硬二種類の材を使ったのだが結果的には作る物を取り換えれば良かった。理由は簡単、ヒノキ材での立体形は柔らかい方が修正が容易だし軽くなる。