「塩糀」や「醤油糀」があるなら「ソース糀」も「有りだ!」と、はなはだ独善的ではあるが、それは自己完結する領域の事。何も憚る理由はないのである。ましてや、雨の一日の暇つぶしにはテレビ鑑賞より健康的だろう。
ということで、乾燥糀一袋200g、中濃ソース1本500gを用意して、乾燥糀は温水で戻してからソースと混ぜ合わせた。保存容器のパッキンを外し、一日一回かき混ぜながら熟成を待つこと10日間、ようやく完成、と思ったのだったが…。
塩や醤油と同じようにはいかなかった。「熟成感」が足りないのである。つらつら、禿げ頭で思考してみるに、恐らく、ソースの原材料に、糀菌の活動を抑える酵素があるやも知れぬ…との結論に至った。大御所、小泉博士に質問する訳にもいかず、これを結論にした。
とは言え、糀ソース自体は美味しいので、毎日スプーンでかき混ぜていたあとは、スプーンをしゃぶってご満悦だったのだ。ハイブリット調味料の出来上がりであるが、名称は「ソース糀」よりも「糀ソース」が適しているだろう。次は試作品試食である。
棚田を拡幅した上段の部分、ここは管轄外だが、漏水が目に余るので、手を出した。
勢力圏のグループ代表には、立ち話で状況や経過などは伝えてあるから、全くの独善的行為でもないけれど「余計なお世話」の部類には入るだろう。「しっかりやってよ!」との嫌味にもなりかねない。
このエリア、ビオトープとして形成してきた水辺だけれど、土を掘り上げただけで締めて無い。だから畦や堤は植物の根で支えられているような状態で、靴の底で踏みつければフカフカ感のある状態だ。
とりあえず漏水個所は畦の側面と目星をつけ、叩き板で固めた。多少は漏水量は減ったものの完全ではない。自由に手が出せれば全面改修で「完璧!」にできそうなのだが、なんとも歯がゆい。
泥水地の最終段が水を失ってしまった。浸食溝を削り、基盤の上に水を溜めた場所だから、底にを傷つけると容易に水を通してしまう。
今回の原因は、先日に施工した水深を保つための丸太の埋設が誘因なのだろう。流入が少ないとはいえ、この上部の池には十分溜まっている。
午後から降雨の予報を聞いて、防水層の再生に取り組んだ。基盤層に残るスコップで掘り取った凹凸を唐鍬で平坦に削り、上の泥土とともに足で練って泥化させる。水が不足しており、泥土を起こしたままで中止したが、今夜の雨で貯水できるだろう。
作業中、「棚田かね?」と話しかけてきた親父さん。ひとしきり放獣され増えた猪の被害と動物愛護団体への不満を言ってから、「ここは水の枯れることはあるのか?」ときた。「御覧の通り、年間数回はある。」と言うと、「枯れなければ金魚を放すのに。」と言う。もう、オイオイである。
シジュウカラはや鳴く頃ぞ寒の入り
初鳴けるジュウイチに笑み森を見る
ギイギイとコゲラは春を知らしめり
ヒヨドリもひっそりと来る春の雨
モンキチョウ追えば枯れ野で汗ばめり
水辺の管理が、こんなに手間暇喰うとは知らなかった。「水見回り」と「補修」は欠かせないのである。
トンボ池の堤の下部から漏れる水量が無視できなくなり、流入場所が不明だから見当をつけ、堤の中央にトレンチを掘り探った。50センチ程掘り下げて水が出てきたが、一か所ではない。堤を築くときに土を被せた植物が挟まっているところは滲み出てくるし、葦の地下茎が残っているところはソーセージほどのトンネルになっている。
お決まりと言えば、お決まりの水の漏れ方で、ほとんどが葦の地下茎に沿って漏水している。この地下茎の深さは基盤層まで達していることも多く、悩まされる。更に、水の浸食だけでなく、沢ガニが生息している事も多々で、カニによる漏水孔の拡張もあるだろう。
今日は、一本のトレンチだけでは主犯にたどり着けず、水の出口から掘り進み、堤の中央部で突き締めて終わりにした。低い位置を掘り続けるのは腰に辛い。
オジチャンと群れる子ららに次々と挨拶返しまた一通り
寄る子らの質問攻めに立ち往生雲を見上げて気を取り直す
落ち葉投げ水面をのぞくや幼子の裳裾握って母ものぞけり
子らの声萌え木を通し伝わればさえずりのよう手を休め聞く
昨年、そんなイメージで下草を刈り払った場所、不審箇所があって警察を呼び、結果的には何もなかったのだが、出鼻をくじかれ、今年、茶畑跡の再刈り払いに続いて下草を刈り払った。
勿論、童謡のイメージがあっての事で、ススキの株は残したままである。これから新葉が伸びるから、枯葉は刈り取った方が健康的なのだろうが、ここは小生のこだわりなのだ。
遊んでくれるかどうかは別にして、自己満足のために景観を設えている要素も多分にあるだろう。それでも、右手の笹竹の中は、猪のねぐらになっており、「巣」だったような個所もある。被害の大きさを考えると、意地悪できるだけでも「まっ、いいか!」なのだ。
刈り払いの途中、動くものが目に入り、よく見たら子ウサギだった。早速、撮影しようと寄ったのだけれど、藪を上からのぞくのと、下から見通して移動するのでは勝負にならず、見失ってしまった。初めて見た子ウサギである。もう少しだったのに残念…。
昨年、一度だけ藪を刈り払った茶畑跡へ行った。勢力範囲ではないものの、ハイキングコースに隣接しており、このコースの中では少しだけ眺望がある場所なのだ。
建前は「一服できる場所」作りなのだけれど、本音は「ワラビ」である。先立って、会友と現場を見に行ったのだが、根笹が1メートルほど伸び、その上を葛の蔓が縦横に覆い、重さで押しつぶしている。
膝上ほどに倒れているが、何とも歩きにくい。これでは良質なワラビの発生など見込めないから、芽吹く前に刈り払う事にした。
昨年は、展望場所のつもりだったが、警察を呼ばざるを得なかった不審箇所があり、結局、遠のいてしまったのである。今回はワラビ目当ての刈り払いだが、子ども達が遊ぶには格好の空中庭園になる環境でもあるから、今期は何回か刈り払うつもりである。広さは10m×26m程が二枚ある。
冷却停止はネズミのせいで
暴走予測はチュウ程度 ハア コリャコリャ ご隠居
電源仮設住居も仮設
復興計画まだ仮説 ハア コリャコリャ 弥生姐さん
チュウチュウで注水止まり事故注意 八さん
肝の冷えチュウ位なりおらが国 熊さん
六十里四方に人の影も無し スパコンK
配電盤緊急回路もありもせぬ廃電させたネズミ大勝 不都合な真実
繰り返すまた繰り返す神頼み多重防護の無き暴走脳 スーダラ節
識者震撼ネズミ一匹 新ことわざ
千里の汚染もネズミ一匹から 北里博士
棚田跡を覆った、葦やクズ、ノイバラの藪を刈り払って築いたトンボ池や食草園、泥水地などに、植生の早期復活や景観、環境も考えて木本草本とも植えこんできた。成長し目に付くと「有用植物」から被害に遭う。
特に鑑賞や食材に適するものが狙われる。採り尽くす側は「野の物」とか「山菜」程度の認識なのだろうが、保全や手入れをしている側には、腸が煮えくり返る所業である。
義兄の葬儀で逢った兄に、ぼやき話をしている中で、ヒントをもらったのが「鳥居」である。「放尿被害」や、最近では「不法投棄」にも使われる事があるから、フキを植えこんだ食草園と泥水地に立ててみた。効果の程は、これからシーズンになる「タラの芽」や「フキ」で判るだろう。
以前に建てた藁人形は、今や朽ちかけているが、そのせいか近くのフキノトウは無事だった。こういう構築物を公共の場に持ち込む賛否もあろうけれど、保全したい側の唯一の防御策なのである。これに頼っても、原発の「神頼み」のような被害が出ることは皆無なのである。