棚田の畦、堤の刈り払いをする。イネ科の野草がひざ上まで伸びてしまった。
冬の間に猪が堤や畦を崩してしまい、出水期の前に補修と強化を図らねばならない。土を盛るにしても植生をそのままでは密着度が悪く、結果的に崩壊が早まる。
拠点から距離があるから、複数の作業を行うための資材を運べないから、今日は刈り払いだけだ。次はレーキで集草し棚田の外に刈り草を運び出す。これを行わないと更に猪やモグラを引き寄せてしまう。
棚田南側斜面の木々が大きくなって、面積の半分は日が当たらない。遊び作りには十分なのだが、張り出した枝から滴る雨滴が地表を浸食する。樹下になる畦や堤は、年々痩せる一方なのである。伐採しなくてはと思いつつ、急斜面なので及び腰なのだ。
納豆菌子の場合は「健康的」過ぎる。甘さもほろ苦さも無い「通好み」の付き合いだ。
小豆、枝豆、グリーンピース、豆乳とデート先を変えてみて、小豆と豆乳が目先が変わっていて良かった。小豆も大豆と同じように十分に糸を引くが、食べれば小豆の食感である。タレの代わりに砂糖を入れれば、本物の「甘納豆」になる。
豆乳の場合、納豆特有のネバネバ粘液状態になると予想していたが、結果は「ヨーグルト状態」だった。清乳のような上澄み液と固形に分かれた。液体部分は納豆臭さもなく十分飲用できるが、味わいは無かった。固形部分は意外に美味しく、コクのあるゴマ豆腐に近い。
豆類での納豆は別にして、豆乳納豆は健康ドリンクや介護食に使えそうだ。納豆の場合は24時間保温し、熟成2日を要するけれど、豆乳納豆は6~7時間で完成した。24時間保温管理しても、それ以上の進行は見られなかったのだ。この手軽さが良い。
棚田からの帰り道、林内の沢筋でイトトンボを見ていたら、また一匹が近くに来た。てっきりイトトンボと思いカメラを近づけたら、それはイトトンボでなかったのだ。「サナエトンボか?」と思ったものの、先般教えてもらったダビドサナエより小型に見える。撮影した写真と比較すると、尾の模様が異なるし、胸の縞模様も違うように見える。
体長は5~6㎝に見えたし、止まるまではイトトンボと信じて疑わなかったサイズだ。尾端の写真は保存しなかったようで残っていなかったけれど、はさみ状の突起物があったから♂なのだろう。
先日、教えてもらったダビドサナエが右の写真だが、同一種には見えないのである。何時ものことながら、トンボの増える環境作りをしていても、トンボは判らんから、増えれば良いのだ。と言うものの、悔しいからプリントしてネットの図鑑と照合した。驚きの結果は「ダビドの♂♀」、素人にしては上出来…。
棚田の上部、林内からの流路が浅くなり、出水時に田に流れ込む場合が出てきた。復元前も、この事象で棚田が埋まり堤の崩壊を招いていたのだ。
先日、用意した丸太を使い今日になり、ようやく水路の改修を終えた。流路の幅を広げ、段差工を施した一部は、畦との落差がなくなってきたから取り外し、堤を丸太で支え土を盛った。
棚田6枚の脇、距離にして数十メートルだけだが、見た目もすっきりした。カワトンボやイトトンボの発生する場所でもあるけれど、今回の改修で被害があったとしても、出水時の流速は緩やかになるだろうから許してくれるだろう…。シュレーゲルアオガエルのコーラスに混じり、キビタキのさえずりが聞こえた。田植えの頃はサンコウチョウが鳴く。
一日おいて、丸太を固定するための杭打ちに行く。前日の降雨による出水で流路が綺麗になっていた。下流部の川幅も広げたからイトトンボも楽になっただろう。
先日のこと、シオカラトンボの「昨日確認」の報を見て、さーて困った。これからはシオヤトンボとシオカラトンボの区別がつかない。とりあえず、確認前後の個体を比べてみる。違うと言えば違うし、同じと思えば同じに見える。三枚並べた右は明らかに異なるけれど、十日も立ってからの個体だ…。
いつものことながら、昆虫であれ植物であれ、種や名前を同定しなければならない必要はないのだが、時々は「どっちだったか…」が頭をもたげてくる。知らなければ疑念は湧かないが、なまじ知る事は迷宮に踏み入る事になる。両雄、あるいは両雌並べ図説や図解してある図鑑が欲しい。
まあ、かようなことは人に任して、小生は飛翔を楽しめばよいのであって、これ以上、禿げ頭が光っても、「トンボのメガネはピカピカメガネ」なんて童謡にもならず、若くない「ベルテル」は悩む必要はない、のだが…。
「里山入門」とかで、参加料徴収し50組が公募されて40組ほどが参加になったのだそうだ。幼児主体だが、当然 、親が連れてくるから、単純に見積もっても100人ほどにはなろう。トンボ池の周りは人の輪で埋まり、原も溢れている。
何年もかかって、ここまでこぎつけた小生等としては、このような事業活動には心中穏やかでない。特に水辺環境は、住宅2~3軒分の面積しかない箱庭なのだ。そのうえ、「生物保全」、「生物のシェルターあるいはリザーブタンク」として設営した、ささやかでデリケートな環境でもある。毎回、隊列の通った後の現場は無残なものだ。
田舎でも、このような環境が失われ、「紹介しなくては!」とばかり、フイールドとして広く荒らすのは環境関連団体なのである。「近くて素敵で便利」と活動規模を拡大するが、「環境教育」を標榜しても、最終的には銭金に尽きるのだろう。せめて、このような環境の性質上、団体・集団での利用適否くらいは認識して欲しいと思う。
幼児期に、このような場所で思い切り遊ばせたい点は小生でも異存はないけれど、それはあくまで節度のある範囲、あるいは規模までである。公園や遊園地とは本質的に異なる場所故に、主催者や参加者達は天国に思えるかもしれないが、小生は地獄を見ている。
悪戯半分で、小豆で甘酒を作ってみた。やはり外皮が邪魔をしてうまくいかない。糖化の邪魔をするのだ。今度作るときはすりつぶす必要がある。
結局、粥を半量加えて再度の発酵を試みた。保温調理鍋で一晩発酵させたら、最初からの積算時間が長くなり、一部は酸に変わってしまい、朝、蓋を開けたら被膜ができていた。いわゆる酢酸菌の被膜である。
甘酒自体は「飲む点滴」とも「夏の健康飲料」とも言われており、それが小豆製ならバージョンアップに違いない。トッピングは、生姜シロップを作った残りの生姜スライスと梅干しのシソを乗せる。見た目から勧められるものではないが「いけた!」のだ。これは「イク」とは大きく異なる事象だ。
酢酸発酵とシソの葉のかすかな酸味が加わり、そのうえ、生姜が味を締めてくれる。初夏のスイーツに丁度良い。これを「自画自賛」と決めつけるのは勝手であるが、「糀 菌子」とは、爽やかな甘い関係が良い。
稜線のヤッホーヤッホー届いても阿呆阿呆は小さく返す
谷地の田は童泥んこ大騒ぎ着替えを持ちて母は笑み立つ
童らはオタマジャクシに数で負けパワーで勝って泥着で帰る
春の水メダカ素早く泳ぎ行く童は走るしぶきを上げて