林内採光のため除伐処理をしていた会友が「これは何?」と持ってきたのがあった。アケビのようでそうでなく、大きさも長径10cm×直径5cmほどの木質の硬い物体だ。虫瘤だろうと推察はしたが初めて見る物体だから見当もつかない。
縦割りにするか横割りにするか迷った末に、先端部を切って見ることにした。ナイフも包丁も入らなくて竹切り鋸で切断したが、単なる空洞しか現れなかった。切りくずが付いていたから、テーブルの上でトントンと落としたのが仰天の元になった。
切り粉が蠢いているではないか。大きさは0,5mm以下だが確かに動いている。接写をしたら手足が写っている。正体はダニだった。内部の空洞の表面にビッシリと付着していた。ホントにこの頃はダニに縁がある。
光の無い密閉空間でも、この衆にとっては天国だったに違いない。お白洲に引き出してしまったが、見れば見るほど永田に思えてくる。巣食っていても救いはしないのだ。