⇒![Photo_2 Photo_2](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/4e/665c4fb5e4e23098a6bff9970ca10fbe.jpg)
苦笑いして溜息をつくしかなかった溜池の畔だった。むかしむかし「あの橋のたもとで」と歌い出す、一世を風靡した歌謡曲があったが、そんなロマンスとは無縁の徒労の結果だった。
神仏に誓って、これは「欲張り」の結果だったとは露ほども思わないが、また繰り返した「徒労」の一日だ。先日の降雨で、思いのほか集水できる溜池と判ったから、昔の堤の跡らしいところまで池を拡幅しようと新たに土を盛り上げたのが、文字通り「水泡に帰した」のだ。
そこは当初に作る予定だった地点だが、土を盛り上げる量が多いので断念したのだった。今回は貯水量が多いほうがよいだろうと、また周囲から土を掻き集めれば造成出来そうなので思い切って着手した。午前中に予定の半分まで堤を盛り上げ「漏水点検」のため水を張って昼食とした。ところがである、食事の後、立ち寄ったら水は空っぽだった。堤の外側には滲みも無いのにである。
そこで思い当たった事は「何でここに漏斗状の窪みがあるのだ」と疑問に思った堤跡内側にあった窪みだ。底もすっかり水は無い。この地点から漏水したのは間違いなく、楽観的に考えれば「堤が完成してから水を張らなくて良かった」と言えよう。このフイールドは、粘土質なのに地下に水が流れてしまう事が多く見られる場所で、林床にも地下の空洞に繋がる穴が結構見られるのだ。
元の堤に土を盛り返すのも口惜しいから、漏斗状の漏水部分の上手に土を移動させることにした。本当に「賽の河原の石積み」している気分である。