トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

遊び納め

2009-12-31 | 感じるままの回り道

 ゲストの希望でサファリパークまで出かける。現地に行くのは20年ぶりくらいだ。大晦日と言うこともあり道路は空いていたし、開園間際の駐車場は空きが目立っていたが昼ごろには満車に近くなっていた。

 風花が舞う空模様で動物達も寒そうに集まって動きも鈍かった。「サファリ」という先入観からか虎がいるとは思っていなかったので撮影チャンスを逸してしまったのが残念だ。

 ケータイのカメラでは即時性が劣る。 それはともかく久しぶりの遠出だったが、関東、中京、関西圏 Photo_2Photo_4のナンバーが多く、中には北海道なんてのもあってビックリした。

 車両は「二列で進んでください」とのことだったが中には右に左に車線を変えて、少しでも動物の近くでよい場所を取りたいと、あからさまな運転もあって小父さん的には動物より気にせねばいけない存在だった。のだ!。

『風花の舞いし晦日の大虎は出番待つかのように立ちおる』

『白き嶺間を置かずして雲被る初日の明日へ化粧直しか』


新生活

2009-12-31 | 温故痴新

 『たんだすめ住めば都ぞけふの月』  素堂

 『ダメ男子住めば嫌気ぞ御縁禿』

 『寝ても寝ても目さむる夏の青み哉』  団水 

 『寝ても寝ても目さむるクマの新所帯』

政権交代に寄せる

 『君子は人の美を無し人の悪を成さず』  孔子

 『政子は人の悪を無し人の美を成さず」  

 『七重八重花は咲けども山吹の実の一つだに無きぞあやしき』 兼明親王

 『八月に花は咲けども政権を養うのみで泣きそに怪しむ』


ようやく仕事納め

2009-12-30 | 今日は真面目に

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 29日に東側の切りっぱなしの竹の処理が済んだため、ようやく仕事納めの気分になった。正確に言えば、まだ北側の斜面に切り倒したままの竹が放置されているのだが、斜面が急で太い竹ばかりなので目を瞑った。年明けから処理することにした。

 普段は水など流れない浸食溝は、この近くに幾筋も出来ていて深いものは1mにもなっている。今は笹刈り後に一年草は枯れたので確認できるが、夏草の生い茂る頃には視覚的には判らなくなる。

 藪だった頃の名残の山芋の穴もいくつかあって、ゆくゆくは埋め戻しも必要なところだ。とりあえず「仕事納め」が無事済んだが、思い返してみれば「無事でなかった」年でもあったのだ。里山とは言え、危険を孕んだ要素や誘惑はいたるところにある。それが身にしみた年でもあった。

 竹の処理が終われば、林内の風倒木や弱小木の処理をチェーンソーを使ってやるつもりだ。掛かり木等もあって竹の処理とは危険度が格段に上回るから、心を引き締めて新しい年を迎えねばなるまい。


後輩に贈る挙手、拍手、握手

2009-12-29 | 今はうたかた

Photo『山下りて暮れの雑踏佇めばここやかしこに奈が影は行く』

『道見えず戻りて探るいばら藪忍びて明けぬ長き一年』

『古来より雪に花咲く寒椿照り葉爽やか緑とこしえ』

『再起練る胃の痛む道今はなく夢持ちてこそ希望の新春』


ささやかでもご馳走

2009-12-28 | 何よりの楽しみ

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 27日、朽ち始めた竹の稈にキクラゲを見つけた。「アラゲキクラゲ」と推定したが、それはどうでも良いことで気持ちはすでに「バター炒め塩コショウ」でうごめいていた。

 近くには別のキノコが発生していたが、これは「ハナウロコタケ?」程度で同定は出来ない。時折見かけるキノコだが、地味ながら鑑賞に堪える風体をしている。自然界のデザイナーはどんなことを感じてデザインするのだろうか、ここにいたる「必然」みたいなものがあると思うのだが、それ以上は迷宮だ。

 持ち帰ったキクラゲは「バター炒め塩コショウ」で三時のお茶の友にした。炒めている時、量が少なく火が通らないと嫌だから、キノコを伏せて菜箸で軽く押さえたら「プーッ」と鶉の卵くらいまで膨らんだ。次々に膨らんで中には「パンッ」と破裂して飛び出すキノコも出る始末、これは面白かった。量が少なかったからお猪口に一杯の貴重品となってしまった。

 味は、と言えば「コリコリ感」がこの上なくたまらない。軟骨や鮭の氷頭の歯ごたえも好きだがキクラゲの歯ごたえが一等だ。


常夜灯も無き道

2009-12-28 | 小人閑居して憮然

Photo『生活苦声無き民は身を削る隠れ渡りは血税掠む』

『削る身は先細り行くコネの身は先太り行く振る舞い金に』

『畑楽の既に過ぎたる今の世は働けぬまま若者老いし』

『職も無し相手も無くば子も居らず壮身世間年だけを経る』


「納め」にはならず

2009-12-27 | 今日は真面目に

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 切り倒した竹の処理が少し残ってしまった。もう一日作業をせざるを得まい。天候は下り坂のようだから29日ごろが「仕事納め」になりそうだ。

 この森の侵入竹除伐に入る前は、その面積と密集度、竹の大きさ、急斜面もあることなどから不可能にも思え、ここまで来るとは考えられなかった。

 あともう少し残っている切り倒した竹の処理と上部の尾根筋の竹の除伐が済めば弱小木の除伐が出来る。其処までやって、ようやく一段落だ。

 林床に光がよく入るようになり植生の回復はこれからであるけれども、数年後には緑の林床が出現するはずだ。

 明るく見通しの良い森はすがすがしい。他愛も無いが満足するに足る。


寒波来る

2009-12-27 | 小父のお隣さん

 『霜の原身を縮こませ歩きたる』

 『白き嶺蒼き裾野は冬至なり』

 『嶺白き砂減る浜に枯れし松』

 『居間出れば冷えし廊下の西日かな』


落ち葉は巡る

2009-12-26 | 感じるままの回り道

 『コンクリの上に残れば数は無し別れ惜しみて回る落ち葉よ』

 『幼子の群れて遊ぶと想いしか旋風に乗りて追いつ追われつ』

 『達磨さん転んだの声聞こえたり落ち葉走りて止まりて走る』

 『空見れば葉の無き枝は黒々と我閉じ込めて雲は去り行く』


快適な作業日和

2009-12-25 | 今日は真面目に

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 寒気が去って快適な作業日和となった。今日は3名で侵入竹の除伐で終わる。付近のエリアに共通する状況ではあるが、陽射しの届かなかった北向き斜面と、それに連なる沢筋の侵食崩壊は痛ましい限りだ。

 地下には巨大迷路みたいに浸食水路があって、陥没孔が拡大すると上部の斜面がずり落ちてくる。

 写真2の手前には、畳3枚ほどの陥没孔が口を開けていて斜面の滑りが一度ならず起きている跡が見て取れるところだ。現状では防止工など無理なので危険防止のために伐った竹を穴の中に集積して埋めるのが精一杯だ。

 写真3は地上の水路の浸食が激しく、左の斜面がずり落ちてしまった。そのため水流は地下に潜って、更に被害増大の要因にならんとしている。水路の先には溜池があるのだが、とうに水路に水を集める構造は崩壊してしまっている。

 大きな溜池だし、周辺には水生生物が住み易い環境は皆無なので、南側の斜面の水を集めるべく一昨年に集水路を掘ったが堤の漏水で安定した貯水は得られなかった。

 漏水防止の作業の困難さは既に春の補修で経験済みなので、補修は断念し新たなため池を下部に掘る心積りでいる。

 快適な作業日和の一方で里山の環境は快適さとは程遠い。

 


忘れえぬ味

2009-12-25 | 何よりの楽しみ

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『八海の酒の肴は焼きカジカ』

『笹団子剥きて懐かし甘茶の日』

『魚沼の兄作りたる米光る』

『草むしりイガホウズキで人心地』

 世間はクリスマスと言ってもケーキを食べたい歳で無し、サンタがプレゼントを持って来る歳でもなくなったから正月を前にして大掃除の時間だ。

 食べたいものと言えば、世間的には「ご馳走」と言われる物は思い浮かばない。郷里で食べていた物だけが浮かぶ今日この頃である。

 カジカは内水面試験場で養殖技術の開発をしている、と言うようなニュースを聞いた覚えがあるが今はどうなっているのだろうか。産卵場所や群れて生活する習性は無いから難しいのだろう。夏の日、箱眼鏡でカジカ突きをしていた頃が懐かしい。

 焼いたカジカを噛み砕くと「ジャリッ」と砂を噛む事も多かったのが思い起こされる。笹団子は通販で手に入るし、イガホウズキは毎年栽培種子を採集できる状況にあるから「カジカ」が幻の味だ。


一人竹伐る

2009-12-24 | 今日は真面目に

 『しなり落つ竹の唸るや霜の谷』

 『首すくむ日陰の沢の冷気かな』

 『初氷今日一日は山静か』

 『止水のみ氷煌めく沢の水』


ここまで3年あと8年

2009-12-24 | 今日は真面目に

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 ようやく侵入竹の処理の先が見えてきた。今日で植林地の南側の孟宗竹を全て切り倒すことが出来た。処理・片付けはこれからだが残るは北側の谷への陽射しを遮っている尾根筋だけとなった。

 ここまでくるのに足掛け3年を要した。立ち枯れ木や弱小木を間引いて、これから空いたところに植樹して、一通りの大きさに育つまでには、今後8年以上を要することになるだろう。

 竹の処理が終われば幼樹や林床の植生の保育に手間を掛けることになるけれど要する時間を思うと胸が痛い。

 『年越しは似たようなもの進むだけルビコン川や三途の川も』


二又もミツマタも

2009-12-23 | 性向有毒の翁なれば

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放射冷却でこの冬一番の霜の原が出現した。そんな朝だったが作業中は汗ばむほどで、近くにはミツマタのつぼみが膨らんでいる。名前のとおり、全ての分岐がミツマタなのは面白い。

 一方、永田のミツマタは牛車の制御が出来ぬ鼻引きだから行く先不明の様相を呈している。行き着く先は「霜一面の枯れ野原」なんて有り難くはない。

 せめて二又くらいにしておけば良さそうなものだが「火中の栗」でも「虎穴の虎子」でも手を出さざるを得ないところに不幸がある。栗ならまだしも「鈍愚吏だらけ」なのが一層不幸せを実感させるのだ。民の虎の子は減る一方だし・・・。

『君の手で押さえきれぬぞミツマタは押さえ処でひと玉溢る』

『隠しようしたくて出来ぬ腕二本叉は三つじゃ一つはこぼる』

『イチジクの葉さえ三つを納めるに一つ覗くは相撲じゃ黒よ』

『生来の野牛繋げだトロイカは鈴の音軽く吹雪に消えぬ』


雪便りに想う

2009-12-23 | 感じるままの回り道

 『我が郷は雪に埋もれて冬至なり』

 『新雪に尿で書初め日本晴れ』

 『雪も来ぬ緑のこの地寂びしけり』

 『群発の地震はこちら郷は雪』