トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

つくづく欲しい導水堤

2015-09-30 | 感じるままの回り道
 水源の保守作業で沢に入るとまだ蝉の声がする。盛期のようにアブラゼミやクマゼミはいないけれどツクツクホーシとミンミンゼミは健在である。
 幼少期の記憶に連動しているのだろうミンミンゼミの鳴き声を聞くと「母の実家」を思い出す。今となっては理由など分からないのだが何時も懐かしい気分が生まれる。一方、ツクツクホーシは鳴き方は控えめになってきたように思えるが、今日は至近で鳴き声が聞こえたので探したらクルミの裏側にいた。セミを近くで撮影できるとは、これも秋の深まりのせいか…。ツクツクホーシでは懐かしい思いに浸れないが「つくづく欲しい導水堤」と現生利益に同調してしまう。

野次馬にはなれなかった…

2015-09-29 | 感じるままの回り道
 先日の早朝、救急車のサイレンがする。すぐ近くで停車した様子なのでご長寿様に異変があったかと気にしていたのだが、通りを隊員3名が川の方に歩いていくではないか。そこで、朝食を中断して後を追ったら、橋より百メートルほど上流の土手に消防車が停車しており、玉石置き場の境あたりをのぞき込んでいた。遠巻きに土手を散歩していた人と思われる数人が取り巻いていた。
 事件か事故かは不明だったが血を流して横たわっているとの話だった。小生、至近まで行ければ行けたのだけれど「出血している」との話で行かない事にした。翌日の朝刊で記事を探したが掲載されておらず真相はわからずじまいだ。救急車が出た後、パトカー2台が向かったのは自宅で確認できたが、物騒な事は近くにもあるのだ、が実感である。

モンキアゲハ

2015-09-29 | 小父のお隣さん
 黄花コスモスにモンキアゲハが吸蜜に来ていた。モンキアゲハは撮影させてくれないアゲハでもあるけれど、この個体は逃げようともしなかった。お蔭様で撮影出来たのだがモンキアゲハのオレンジ模様を確認できたのは恐らく初めてである。見慣れた蝶だけれど寄せ付けないし高い場所に舞って行く。
 何時も思うのは「紋が黄色でない」のにモンキアゲハなんて呼称はそれそろ変更しても良いではないかと言う事。学術的でも科学的でもない理由があるのだろうと野次馬、いいえ野爺は勘ぐってしまう。

アサギマダラ初見かと…

2015-09-28 | 小父のお隣さん
 拠点を下る途中、蝶の飛翔が目に留まった。「アサギマダラだ!」と早速確認の撮影をしようと動きを止めるのを待つのだが落ち着いてくれない。小生の僅かな動きにも敏感に反応してケータイのピントが合う時間も留まってくれなかった。次第に高い場所に移動して、ついには視界から消えてしまった。
 目で追いながら感じたことが一つ。「アサギマダラにしては黒が濃すぎる」と言う事で、自宅で図鑑を見ながら思い起こしてみてもアサギマダラより「アカボシゴマダラ」に近い印象だった。後翅の色彩は大きく異なるから普通の人なら間違わないのだろうが、なにせ「近いところから薄れる」世代である。写真を撮れなかったのが悔やまれる。そのアカボシゴマダラだが図鑑では(奄美大島)と標示があった。今日見たのは何だった…。

水難の相…

2015-09-28 | 小人閑居して憮然
 「こだわるな!」と釈迦牟尼は諭したそうだが小人はこだわらずにはいられない。昨年10月の水源地崩壊の後、泥水池の干上がりを防ごうとシャカリキになって作業を続けてきたが、客観的に振り返れば「こだわり」そのままの経過である。根本的問題として「導水堤」が破壊されたので、この通水維持作業は延々と終わりが無い行為と言えるし、まあ、河原での作業は「三途の河原での石積み」と変わらず「通水させれば土砂で埋まる」の繰り返しなのだ。
 先日に作業したばかりなのに今日も通った。水源地に向かう前に第一排砂バルブを開放しておき取水口からポンプで圧送してみたのだが水量は回復しなかった。経験から一番管、二番管あたりにトラブルがあると思えるが、次の雨まで作業はしない。この結果の安定しない繰り返しは凹む…。
  排砂弁開放    圧送     流量未回復

 自嘲的に詠おう   落ちたドングリ視線で追って
           トボトボ向かう水源地 ハア コリャコリャ
 

今日のトンボ「オニヤンマ残照」

2015-09-28 | 小父のお隣さん
 何時も飛翔姿を追っているトンボなのだが撮影機会は少ない。まず翅を休めてくれないのだ。この日は何時も通り水見回りをしていて撮影出来た。
 猪に蹂躙された棚田の稲で休んでいたのだが仔細に眺めて見れば「うらぶれた姿」そのもので、踏み荒らされた稲田で斜め陽に照らされている傷んだ姿のオニヤンマは「生者必衰」を感じる。すでに飛翔しているトンボの種類は様変わりしてクロスジギンヤンマ等の大型は全く見なくなったし、あれほどファイト、ファイトで日中を過ごしていたシオカラトンボも激減している。ざっと眺めてウスバキトンボとマユタテアカネが主流の様で、短期間の産卵で群れたリスアカネかノシメトンボも消えた。
    
   秋進む里の紅葉に先駆けて赤いベベ着た可愛いトンボ  トロル

冬支度か…

2015-09-27 | 小父のお隣さん
   立秋の頃まで何回か全滅したウマノスズクサ。お盆の頃から萌芽し始め既に1m程に伸びた。もう食害される事は無いだろうと思っていて、気が付いた時にはジャコウアゲハの幼虫だらけだ。ただ盛期の頃に比較すれば幼虫の数は少ないから、多分全てが蛹化できるまでに育つだろう。
 家の外壁にはお菊虫がくっついているし、外壁をよじ登ったりアプローチを動いている個体もいるから蛹化の準備だと思ってみている。ホトトギスにもアオスジアゲハの幼虫が目に付くようになった。時期が時期だけに越冬体となる個体なのだろう。アゲハの類は食草から離れて蛹化するから見失ってしまう場合が多いのだが、アオスジアゲハの幼虫は食草で蛹化してくれる。冬の間、羽化する場面を想像して見守っている楽しみがあるのだが、羽化している場面には一回も遭遇した事が無い。食草を提供しているのに「あんまり」ではある。
             壁面徘徊中  ➡  蛹化体

**大本営の系譜 5

2015-09-26 | 温故痴新
 まつりごと絶えぬ小人アカンベー民の心は喉に毛絡まし
        世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし    在原業平

 ツキ失せて千々に物事悲しけれわが身一人が糞にはあらねど
        月見れば千々物こそ悲しけれわが身一つの秋にはあらねど  大江千里

 インブレム昨日は掲げ今日は剥ぐ
        いなづまやきのふは東けふは西    其角

 はずかしや推選参画秋の風
        はぜつるや水村山郭酒旗の風     其角

 御頭は心すらなき糞鼠
        尾頭のこころもとなき海鼠かな     其角

五つ星レストラン

2015-09-26 | 感じるままの回り道
 山中にも賑わうレストランはある。世間は「五つ星」が最高ランクだそうだけれどフイールドは「居つつ虫」が最高ランクの証しだ。それも月を置かずして移り、ランキングは長くても月替わりである。
 先日まで「五つ星」を張っていた「ミソハギ」は退場し、現在は「タラノキ」が五つ星相当の様相である。天頂花なので見上げるしかないけれど、ケータイのカメラでズームアップすれば多くの客が来店しているのが見える。客筋は講中、でなく甲虫のようだけれど富士講ならぬ「タラ講」でも良いか…。馬鹿話はさておき、「居つつ虫」達にとっては越冬するための飽食ラストランなのだろう。
         天頂花        覗いて見れば

猪、憎けりゃ屑までも…

2015-09-25 | 小人閑居して憮然
 先日、定植したキハダが風前の灯になってきた。周辺の掘り返しが激しく、被害が及ばないようにノイバラの枝を敷き詰め忌避剤を散布してきたが、もう定植時の「根鉢」まで迫っている。考えてみればノイバラの棘を鼻先に当ててやろうと妄想してもヒズメで掘り起こされれば簡単に突破される。
 たまたま除伐したクスノキを工作に活用しようとチェーンソーで切断していて気が付いた「この臭いは忌避剤になるかも…」。薬効や霊験あらたかかどうかは未知数ではあるが「猪、憎けりゃ屑までも…」使いたい。
 引用としては誤用でも「立っている者は親でも使え」より心情にあうのだが、「断っている時の屑でも使う」逞しさが猪への意地の張り合いには必要で、まあ、矢尽き刀折れるのが相場だけれど意地とはそんなもの…。
  さし迫った危機  ➡   クスノキの切粉をまく

良くまあ見出す!

2015-09-25 | 小父のお隣さん
 混合率を正確にしたいから計量カップを久しぶりに棚の奥から取りだしたら粘土が詰まっているではないか。記憶にないけど乾燥した土の塊をとってみたら蛹室だった。何時の頃の蛹室か不明だったから、一カ所を破ってみたら蛹がある。生きているようには見えなかったがカップの使用を断念して元に戻した。古来、亀にしろ鶴にしろ雀にしろ、助けてあげたらお返しがあるようなので期待しているのだが、昆虫からの前例がないからどうなんだか…。馬鹿話はしなかった事にしても、一室一室と作り上げるまで通っていた親虫の執念には脱毛だ。
 話は違って映画「羊たちの沈黙」で、喉にあった物体を取りだした時の判断は「繭」と字幕に出ていた。だとすると写真に写っている土塊の中の物体も「繭」となる。小生は「蛹」と思っているのだが、放送や活字になっているのを見聞きすると自分の判断が危うくなる。「だんだんそうなる法華の太鼓」かも…。
    上面      裏面      蛹        

砂防工事に近い!?

2015-09-24 | 水辺環境の保全
 降雨があったため完全断水になってしまった。会友2名の応援を得て根治作業とまでは言わないけれど度重なる断水防止のための河床安定作業を施した。
 今までで最悪の完全埋没状態(河床は30㎝以上上昇)
 必要な材を確保する(適径材4本を伐採、杭分も確保する)
 部材位置の按配を見る(掘り下げられる量ではないから順応した)
 段差工を施す(川幅一杯に4列)
 取水升の掘り出し(取水口も泥土で埋没していた)
 強制送水(1時間圧送したが、復旧量6リットル/毎分)
 流入砂防止の仕掛け(導水丸太より高い仕切り丸太で排出)

役割果たして日は落ちる

2015-09-24 | 小父のお隣さん
       もう飛べない     日中に羽ばたく
 人間に例えれば高齢で老衰期。もうお迎えを待つだけになったかのようなアゲハとヤママユガに出会った。毎年の事だけれど秋が深まるにつれ役割を全うした個体が目に付く。他の季節にも発生する生物は存在するのに秋だけが突出して出会うから、いっそう秋を感じるのだろうか…。
 庭の三つ葉にいたキアゲハに気づかず通り過ぎようとして動いたのが目に留まったのだが、すでに翅は大きく破れ黄色い色彩は失せていた。撮影しようと動きを出す度にアゲハの緊張が伝わってくる。この姿でも達観せず生きるのに必死の様子だった。
 ヤママユは水源地に向かう林道で足元に飛び出した。飛翔能力は失せカイコガのように翅を震わせ歩くだけだったけれど、夜行性の生物が日中に飛び出すなんて昆虫も昼夜逆転、認知症になるのかと思ってしまった。

     生きて秋たそがれ迫る女王の姿には見ぬ凛とした性

今日のトンボ「オオアオイトトンボ」

2015-09-23 | 小父のお隣さん
 今季は「木aワーカー」ならぬ「水道屋まがい」でやらざるを得なかったから林内作業は全く着手できなく、当然「オオアオイトトンボ」の生息環境と接点は少なかった。それでも林道の直射光が届かない場所ではたまに見かける事がある。
 この個体もその類だけれど、何時みても飛翔は穏やかだ。産卵時期には水辺の若い枝に群れているのだけれど、残念ながら毎年産卵していたマユミが枯れてしまったから今期の産卵は見る事が出来ない。連結したまま若い枝に産卵する姿は「セミではないだろうに…」と思ってしまう。

雨が降ればOKが「NO!」となる…

2015-09-23 | 小人閑居して憮然
 秋雨の季節だから雨が降るのは当たり前だが「なんで秋霖と言わないんだ!」と八つ当たり気味の小生。集水升に沢の水流を集めた結果、土砂の堆積が半端でない。降雨出水の度に埋まってしまう。河床が現在より下がらないよう、また集水升に水流が届くようにと段差工を施した結果なのだが、結果として崩壊土砂の河床は浸食も容易で、休みなく土砂を集水升へ運んでいる。
 これ以上、浚渫と通水に手間をとられたくないから流砂防止の段差工とフイルターの設置を急がねばならない。材は沢筋の斜面から調達するから、まずチェーンソーの整備をした。
            雨後は断水          対策準備