トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

恐らくヤマアカガエル!?

2016-02-29 | 小父のお隣さん
 トウキョウサンショウウオの卵のう保護回収に参加した折、同じ場所でカエルの卵塊を多数見かけた。保護活動していた会員も名前を知っていなくて、ネットで検索したら「ヤマアカガエル」のように思える。
 卵塊はおおむね握りこぶしほどで、同じ種かどうか不明だが30㎝φ程に集合した卵塊もある。多数の卵塊の中の胚は当然様々な成長段階で、すでにオタマジャクシになって卵のう外に出たのもある。小生の記憶の中では、雪解けが始まり田圃の水面が顔を出すとカエルの卵塊を探しに行ったものだ。雪の残る水田内で産卵している風景は子供心にも「春!」の感動を呼び起こす。アカガエルだったのかトノサマガエルだったのか知りもしなかったけれど、この日、早朝に降雪があって雪の残る谷地であれば思い出さずにはいられない。既に孵化している卵のうは逆算すれば1月末か2月初めの産卵なのだろう。「こんな寒い時期に…」と思っては見たものの、雪の残る水田での産卵を思い出して納得した。「ここは雪国では無い」。
 卵嚢のある近くで一匹の成体を捕まえた。最初は「タゴガエル?」と思ってみたのだが、卵のうの形や産卵場所と関連づけると一致しない。卵塊と成体の近似種はネット検索して「ヤマアカガエル」ではないかと推定する。「ヤマアカガエル」とすればトウキョウサンショウウオに同じく、小生、人生初見の種だ。どちらも郷里や現在のフイールドでは小生、存じていない。
 これが「ヤマアカガエル」だったとしても卵塊がなければ「タゴガエル」と思っていただろう。どちらもアカガエルの仲間だ。「どーりで!」である。
  カエルの卵塊  これが産卵種?   横から…

結氷最終日か…(ウグイス初鳴き)

2016-02-28 | 感じるままの回り道
 27日、今朝は冷えると思いつつ水回りに出かけた。トンボ池も泥水池も薄く氷が張っていた。寒いはずである。どういう訳か降霜は無くて、それが不思議だった。
 寒中、氷の下で走っていたメダカの姿も見えない。メダカも人間同様、暖かさの後の冷えには閉口しているのだろう。「メダカは炬燵で丸くなる」んな事はないな…。

枯草の刈り払い 1

2016-02-28 | 今日は真面目に
 イベントが済み、ようやくフイールド作業に取り掛かれる。今冬は暖冬で泥水池の氷結も緩く堤や畦の補修作業も出来たのだが出品物を揃えるのに費やす事になって、まあ、物事は理想通りには進まない。
 チマチマした加工作業で鈍った身体を目覚めさせるために軽く刈り払い作業を行う。「軽く」と言っても場所は拠点の東側斜面でクヌギ林の林床だ。足拵えから手抜きはしない。日当たりの良い場所にはタンポポの開花株が見られるが、林床内にはまだ蕾も見えない。
 ススキ、セイタカアワダチソウ、オニアザミ等の高生植物の枯草を刈り払い、地表に日光が注ぐように綺麗にする。刈り払いが終われば落ちている下枝などを場外の窪地に運ばなくてはならない。はた目には「たかだか下枝だろう」と思われるかもしれないが刈り期の作業に邪魔になる事この上無い存在なのである。作業を継続していないと、このストレスは分かってもらえない。
          作業前   ➡    作業後

ヌタ場からの救出

2016-02-27 | 今日は真面目に
 左の写真は保護したトウキョウサンショウウオの卵嚢だ。絶滅危惧種Ⅱ類のトウキョウサンショウウオ、すぐ上の兄が保護活動を行っているので、ヌタ場に産卵された卵嚢回収に参加してきた。往路は未明より思わぬ降雪、現地では止んでいたが枯草の上には斑に残り曇天で寒い日になってしまった。とは言え小生はトウキョウサンショウウオなど見た事は無いし、当然卵嚢も成体も見た事は無い。オオサンショウウオはどこかの水族館で見物していたが、そこはどこだったか思い出せない。
 
 回収保護に出向いた谷地は耕作放棄田が連なり、猪の耕起で酷い有様であった。産卵は放棄地の中央部でなく山の斜面からの絞り水で浅い湿地になっている山際がほどんどで、猪がヌタくった小さな水溜りが点在しているような場所である。
 藪漕ぎをしながらヌタ場の卵嚢を確認しつつ保護回収を午前中行った。一部のプールには水底にオスと思われる成体がいたのだが撮影しても乱反射が酷くアップできる状態では無かった。回収された卵嚢は会友が里親になり自宅で管理、一部は現地拠点で育成保育し変態が終了したら採集地へ戻しているとの事だった。

 端的に言えば世代交代の出来る環境を整えてやれば自然産卵も増えてきたという現実があった。小生もそれは望むところなのであるけれど、現実は「山荒氏」の増加速度が圧倒的に勝る。
 うらやましかったのは、保護育成にかかるもろもろの機材や諸経費が県や市から出ていた事である。拠点で昼食を摂っていた頃に、たまたま市の担当者が見えて消耗品などの支給品を置いていった。これはマジでうらやましい。お互いが顔の見える関係になっている。

 話はそれるが兄曰く「こういう業務担当に高齢者福祉課も参加させるべきだ」と言っていたが、確かに毎日が日曜日になってしまった年齢層に野外活動の道筋をつけておくのも健康的ではある。
 これも蛇足になるが、雪の降りしきる未明、高速を走り往復500㎞の走行は身体にこたえると覚悟していたが一晩の睡眠でさっぱりした。時折は日常とは異なるエポックメーキングは必要なのだと理解する。
  ヌタ場産卵地   産卵状況  電気柵で囲った保育地 

生キクラゲの生姜シロップ炒め

2016-02-26 | 何よりの楽しみ
 竹林整備作業の途中、孟宗竹の切り株や集積部にキクラゲが発生しているのを見つけた。雨の後は良く目にする光景なのだが他の会友は関心が無い。
 そこで小生は作業を中断して採集する。久しぶりに純野生のキノコが手に入った。若いころはハナイグチやモミタケ狩りで山中に分け入ったものだが加齢とともにご無沙汰するようになってしまった。
 それはともかく、収穫の一部は客人と若手の会友に分け、残りは自分の腹に収める算段である。さて、その調理だが「塩コショウバター炒め」が好みでも我が家にはバターなんて高級品は無い。そこで「世界に一つだけのお惣菜」とすべく禿げ頭を撫でて着想したのが「生キクラゲと枝ブロッコリーの生姜シロップ炒め」だった。ショウガシロップだけでは甘すぎるから醤油を加え香りも添えたのだが甘口でも結構いけた。ただ閉口したのは生キクラゲは炒めると破裂して少々恐ろしい。枝ブロッコリーの正式名称は思い出せないが、これは会友からの頂き物。キクラゲは天からの授かりもので、この調理は小生がはみ出し者のお蔭である。自分で食べてみるだけだから常識なんてのは必要ない事もある。
         発生の様子        初収穫

水槽を交換する

2016-02-25 | 今日は真面目に
  風呂桶の穴埋め      二分割タンクの穴埋め
 住宅改修で廃用になった風呂桶と屋上水槽をいただく事が出来たので拠点の水槽と交換した。中古品とはいえステンレス製なので既存のプラ風呂桶やドラム缶の錆穴埋めした分割水槽より耐久性は勝る。それに加え貯水容量も50%ほど増したから、防火用水としてもおチビちゃん達のままごと遊びにしても余裕が出た。
 設置するにあたっては穴埋めをどうするかが課題だったのだが、大きい穴は水槽の蓋の部分で対処し風呂桶は廃材のプラスチック材を切り出して当てた。ジリコンパテを挟みビス・ナットで固定して終了。天気予報ではしばらく降雨がない様子なので、既存の水槽の水を移して枯渇状態にせず設置終了した。
  風呂桶    分割水槽1    分割水槽2

2月定例会

2016-02-24 | 月例会
2016/02/21(日)9:30~13,00
 会員 8名
 視察 1名
 活動 拠点北側竹林の整備(立ち枯れ除去)

 資金助成をしていただいている事務局から1名視察兼作業手伝いに見え竹林作業を実施した。気温18℃まで上昇して暑い作業日になった。足場の悪い急斜面で徐竹材は平たん部の裸木に絡まったりして処理に手数を要したけれど、それでも午前の作業ですっきりした林縁部となった。この林縁部、先日刈り払って藪を取り除いていたため作業はいくらか楽になったはずである。

春の嵐の後

2016-02-23 | 水辺環境の保全
 春の嵐で降雨量200㎜以上が予想されたが当地は40mm程度であったため取水地の影響は少なかっただろうと予想しつつも朝一番に確認に行った。
 案の定、取水升の埋没は避けられて、先日清掃した上に微細な泥が沈澱している程度で、スコップを持参していて拍子抜けする。
 このまま踵を返すのももったいないので、オーバーフローを利用し排砂路にしていた部分が部農会の取水部として寄生されてしまったのを改善してきた。本来なら取水のため寄生されプールになった部分を取り外したいのだが、水利権は部農会にある。小生が維持管理に労力をつぎ込んでいる取水升からの1系統は部農会の取水管なのだけれど一昨年の土砂崩れで埋没した時に管内に土砂が詰まって放棄されたままなのだ。それでも水は欲しいから河床のように流動的な部分から取水するより取水升のオーバーフローに寄生したほうが安定的で労力は不要だと寄生した。この着想と省力化・合理性は立派だけれど、取水升に土砂が入りにくくするための「排砂路を仕切る」なんて事を暴挙と思わない感覚が情けない。
 とは言え勝手に取り外す訳にもいかぬから新たに排砂路を作った。この水流で排砂がスムースに行くかと言うと、多少なりともプールがあるため不十分には違いない。それでもこの水流で水路が浸食されていけば埋没している送水管も現れる可能性もあるのだ。何によらず寄生する側にとって、こんな事も「思慮の外」だろう。
          埋没していない       排砂路を作った

クサカゲロウ出た

2016-02-22 | 小父のお隣さん
 竹林整備の途中、林縁を飛び出た虫がいる。蝶のようだが蝶でないカゲロウの仲間だった。初めはウスバカゲロウと思ってマジマジと眺め撮影したのだが、認識不足でクサカゲロウのようだ。あるいはヨツボシクサカゲロウかもしれないが同定は出来ない。小生的には「カゲロウ」で済む。
 郷里を離れてからは見た事も無い「ウドンゲの花」、まだ家の灯りが笠付きの電球だった頃に笠に産み付けられた卵をよく見かけたものだ。おぼろげなんだが「良い事がある兆候」と言われていたように記憶している。もう「ウドンゲの花」なんて言っても周囲では通じない。
 今回、葉の裏に隠れたのをまじまじと眺めさせてもらったのだが、「儚い・華奢」な印象はあるものの「美しい」の一言に尽きる。全体が精緻精巧なレースのようでもあり春の天使にも思えたが、春は急ぎ足でやって来ている。

ハイブリッド糠漬けのお味は?

2016-02-21 | 何よりの楽しみ
 さてハイブリット糠床で漬けた漬物の第一陣が出来た。カブ、ニンジン、ダイコン、アスパラガスの4種類である。糠味噌桶の蓋を開けてかき混ぜても「糠味噌臭くない」これが一番目に感じた事で、掻き交ぜた手を洗うと「スベスベ」している。恐らく納豆菌によるものなのか粘性の強い「R1乳酸菌」のせいなのかは分からないけれど、一般の糠味噌とは異なった状態にあるのは間違いないだろう。
 さて、ハイブリット糠漬けといっても食品である以上、食味が気になる処だが、糠味噌臭が少ないだけに美味しく食べれたし、食味も「しっとり感」があった。これは十分合格点を与えられる。
 ここからは蛇足になるけれど、「現代農業」2013/1月号の「えひめAI 納豆菌・乳酸菌・酵母菌共存のメリットとは?」から引用すれば、納豆菌が生成するネバネバは酵素とアミノ酸でこれが培地に溶け込むと蛋白を分解しアミノ酸を増やす、このアミノ酸や糖分を餌に乳酸菌や酵母菌が増殖するとある。
 乳酸菌は強酸性の乳酸を生成するので酸性条件下で雑菌は死滅し酵母菌を活かす。この関係下では酵母菌と乳酸菌は互いに餌のやり取りを行い、お互いが接近したほうが餌の濃度が高くなり増殖を阻害する物質の濃度を低下させる相互補完関係にあるという。うんちくはともかく、「玄米豆乳ヨーグルト」と「えひめAI」の微生物発酵パワーを応用した「ハイブリット糠漬け」は、ここに大完成を見たのだ!。マンセー、マンセー。
 蛇足の蛇足だが、本方法は特許も実用新案も商標登録も行わず世界大公開としよう…。この太っ腹(中年太り腹でした…)。

原っぱ部の清掃

2016-02-21 | 今日は真面目に
 原っぱ部、枯草刈り払いの後、切り捨てたままになっていた枝の集積を行う。拠点斜面も含めてだったから面積にすればグランドくらいにはなっただろうか。小生が切った枝では無く誰が切った枝か判らない。ほとんどが樹形を整えるために選定した枝でなく「邪魔だ」という視点で切り落とされたもので、樹形は切り残しが幹から飛び出して残っていたり先端だけ切った部分もあって危険に配慮できない処理の仕方が目に付く。その部分は気が付いた折々に切除していたが「子どもから大人まで顔面の高さに相当して非常に危険!」と思えない感覚が理解できない。
 集積した枝葉は窪地になっている部分に集め、見た目だけでなく危なげなさも心がけた心算。活動当初から集積してきた徐竹材や腐朽木などで窪地とは見えないけれど下るにつれて深いV字になっており溝の出口は2mを超えるほどあった。
 上部のほうは原っぱ部の中央部に近く集積の量も集中するから地面より高くなってきた。掘り上げて確認した事は無いけれど、中には昆虫や蛇など多くの小動物が越冬生息しているに違いない。
          平坦部     集積上部

**早春賦

2016-02-20 | 感じるままの回り道
 凍った水面緩みて空の
      眠き朧を写し染む ハアコリャコリャ

 落とし物など探しておらぬ
      掘りだし物を靴で取る ハアコリャコリャ

 枯れ野の中ににょっぽりのぞく
      フキの黄緑愛おしい ハアコリャコリャ

 原のタンポポ返して見れば
      どの子この子も日本産 ハアコリャコリャ

 瑠璃もまばゆい足蹴の花が
      イヌノフグリじゃ痛ましい ハアコリャコリャ

メダカに次ぐ確認

2016-02-20 | 小父のお隣さん
 集水升の泥浚いが終わり水が澄んで来たら動く生物が見えた。スリムなヤゴだったが種類はわからない。濃色の個体もいたのだが同種かどうかも判別できない。
 それはともかく立春以降の水生生物でメダカの視認に次いでの二番手である。まあ、正確に言えばメダカは氷結した池の底で見ているからヤゴが一番手になる。肘まで水につけて泥浚いをした後だっただけに少しは癒されて温かい気分になった。
                     

集水升の泥浚い

2016-02-19 | 水辺環境の保全
 春一番に伴い良い芽だし雨になった。心配なのは水源の集水升の状況なので一応泥浚いの準備をして手掛けた。案の定、集水升カバーは砂泥に覆われていた。笊と手のひらで丁寧に砂泥を取り除き升内の吸水口を確認したら砂泥沈澱は達していなかった。「セーフ・セーフ」と小躍りはしないものの早めの手当てに出かけて報いられた思いである。
 現在、利用されず放流されている吸水口の強い陰圧を利用し砂泥を吸入排出しようと持っていった洗濯機の排水ホース、接続したが管径が小さいのと陰圧が下がってしまう事で、考えていたほど砂泥を吸ってくれず、結局は笊で肘まで水に突っ込み泥浚いとなった。毎度の事であるが水系の維持管理は楽をさせてもらえない。
           砂泥で埋まる  ➡    清掃終了

開花種増す

2016-02-18 | 小父のお隣さん
 集水升泥浚いの帰路、スミレが咲いているのを見つけた。隣沢の周辺にはスミレの自生株も種類も多いのだが、小生らのフイールドでは開花株を見ていない。それどころか自生株そのものを大きく減じてしまったのが現実である。一時は徐竹し開けた場所にコロニーをつくる程増えたのだが、知られるに従い入り込む人たちが増え、結局は衰退していった。
 ショウジョウバカマはまだ花穂も上げていないけれど、既に尋ねてくるご婦人のグループが現れている。全てではないにしても、自生地に入り込み踏み荒らしていく要員みたいな存在だ。
 拠点入口のミツマタも開花が始まった。世間があの騒動で騒がしいから「ミツマタ」の名前は二股・五股に直結してしまい、枝の分岐が命名の由来と言う点は薄れてしまって情けない。周辺には梅、桜早咲き種、ツバキなどの開花を見る事が出来るが、スミレ。タンポポ、フキノトウなどの方が春の情感がある。
 
         スミレ開花      ミツマタ開花