桑の実が熟した。作業の前にジャム用に採集したが、下枝を昨年切られて手が届かなくなったので、ブルーシートを敷いて竿で落とすことになってしまった。大きいのは園芸種に負けない。
量はすぐ集まり4,5kあったが、摘んだのではないので選別したら2,5kgしか残らなかった。選別は「水選別」で浮いた実を捨てて、沈んだ実から良いものを取り上げた。
桑の実2,5kg 砂糖(グラニュー糖1kg ・ 三盆糖500g) 岩塩小さじ半分
レモン汁1個分 ペクチン が今回の材料だ。
煮詰める時、分離した種が浮いてきて、見た目も口当たりも悪くなるから掬い取っていたら1カップをゆうに越えてしまった。実についている花軸はとても外せないからそのままだ。
おいしいのに商品化できないのは手間が掛かり過ぎる為だと良くわかる。3時間かかって出来上がりは1リットルの保存ビン2本半だった。
昨日の荒れた天候はとりあえず落ち着いたので棚田の再生に出かけた。途中、食草・食樹のエリアを通ったら1本根こそぎになっていた。
「昨日の強風にしては…」と怪訝に思ったが植えなおして他の木々に目をやったら1本消えている。抜いた痕に靴跡があったから盗まれたと木がついた、いやこの場合は木は抜かれたから「木はつかない」ので「気がついた」のであった。
放り投げられた木は、根回りが悪く、その上抜いたときに細根も切れていたから捨てたのだと理解した。大事な樹種だったのだが、盗られた方は素性も良い幼樹でもあって持ち去られたのであろう。
この樹種は庭木に人気が出ている木で、おそらく近在の園芸店、植木屋などでも在庫はまずない野生樹だ。おそらく木の事を知っている輩の仕業だろうが、こんな輩は結構多い。
幼樹に支柱を立てれば抜き取る、丸太で橋を架ければ落とす、育生樹・景観樹等を痛める、等々きりがない。人が入りやすくなれば竹林の次世代が育たないように、このようなストレスも増大するか・・・。木鶏でいるのは難しい。
棚田法面の畦の再生がまだ終了しない。鍬を使うかスコップでやるか迷ったが、結局はスコップで切り取ることにした。とは言え額の汗が眼鏡に移って視界が直ぐに閉ざされる。結構きつい作業だ。
最下段の棚田は浅い池として、他の5枚は泥水地様に再生することにするつもりだ。当初は5枚目を浅い池に想定していたが、最下段の水位を一番深くしておくことが生物に対しての危機管理上ベストに思えてきたのだ。
ドロンコ遊びは中の4枚で最上段は沈砂と加温の役割を担わせる。とどのつまりは水生生物のエデンの園かリザーブ用か、そんなところだろう。自分では「環境エンリッチメント」なんて洒落ているんだが。まあ自画自賛の口だ。
明日から2日間は風雨が強まるとの予報だ。畦は未完成だが切り取った溝に満ちた水で畦との高低差が確認できるからこの予報も嬉しいが、退屈な2日間になりそうだ。
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作業場所へ行く途中の竹林に猪が掘り返した痕が広がっていた。昨秋の「有害鳥獣駆除」で発砲音が響いていた頃に見てからだから久しぶりだ。筍は狙わずに落葉の堆積しているところをいつも引っ掻き回していく。
今日の作業はスコップと三本鍬で畦作りの続き。6枚の棚田の4枚が終了して、残りは2枚だが一番大きい棚田だ。
用水は塩ビ管で掛け落としのつもりが侵食溝を生かして2箇所は段差工にするのが適切のように思えてきた。そうなると丸太が必要でチェーンソーを携行せねばならない。
用材は倒木が近くに多いので不自由しないが掛かり木になっているので少々厄介だ。水を引き込んだ棚田にはイモリの姿が何匹も散見できる。羽化した環境ではないから産卵にきたのかトビケラも水辺周辺に複数確認できた。
作業も少々飽きてきて、桑の実を摘まんだり、水路の草を刈ったり、刈り滓を集積したりと、本日の作業は散漫だった。鳥のさえずりが毎日うつくしいが、気になる時は姿が見えなくても顔を上げるのが自分なりにおかしいと思える。
土曜日ということで会友2名が参加し、都合3名で畦つくりを行う。棚田6枚のうち本日2枚の畦に土を盛った。鎮圧も泥塗りも防水もまだこれからだが、とりあえず貯水して水平面と水深の塩梅は確認できる。
塩ビ管を利用して沢筋からの取水と掛け落としの部分を埋設する。これも砕土、代掻きした後に微調整が必要だ。一部はオーバーフローさせて斜面を流れ落とすことにした。これは浸食崩壊した土手の法面が大きいのでそのまま活用することにしたためだ。
設計図がないから、ほとんど現場の現物合わせとなってしまうのもご愛嬌か。南側斜面から張り出したリョウブの木を切り落としたが、最終的には2株は排除しなければならないだろう。
こういう作業は人手があると片付くのが本当に早い。この分だと「田植え」も試験的に可能かもしれない。
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