トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

塩糀で3品

2011-04-30 | 何よりの楽しみ

Photo  連日の土掘りで、いささかくたびれてしまい本日は休日とした。しかし結局はプランターに千成ほうずきとイガホウズキを播種し、郵便受けを修理して午前は終了。

 午後は録画しておいた洋画を見ていたものの、夕食のおかずが無いので、急遽、塩糀で3品作ってみた。材料は次兄が送ってくれたフキノトウとコゴミ、冷凍室にあったこま切れである。

 フキノトウは塩糀と味噌をあわせフキ味噌に、コゴミは軽く下茹でし、塩糀、酢、砂糖を加えひと煮立ちさせた。豚こま切れは、塩糀、砂糖、酢、生姜を加えてフライパンで水分が飛ぶまで加熱して完成。

 味わいは、と言うと、フキ味噌は甘味に奥行きが出たようだし、コゴミは酢味噌和えの方が好みだと思えた。歯ごたえはシャキッとしていたから、これは変わりなし。こま切れは新鮮な味わいで、これが一番の出来栄えだろう。正直なところ、本まで購入して試みたものの、使い慣れないから塩加減が決まり難いし、何より塩の味がストレートだ。漬物向き、と言うのが本音である。わざわざ一週間も掛けて塩糀を作るより、10時間で甘酒の方がよほど良い。

 おかずは出来たけれど玄米しかなくて、これは白米で食べたかった。汁はと言うと「シジミ汁」以外は考えられなかったけれど、外出しなかったからインスタントのシジミ汁になった。トホホ…。


これがフグリか!

2011-04-30 | 小父のお隣さん

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 花は見るけど、種子など眺めて見る事もなかったオオイヌノフグリの種子を、庭の草取りをして見てしまった。確かにそっくりだけど命名した人の連想があまりにもストレートだ。

 時折、動植物の観察や採集に来るS氏等にその疑問をぶっつけてみたら思わぬ答えが返ってきた。「僕は、そのセンスには感心しているし真似のできない独特の感覚を持った人達が多いのだ」という。

 当地の出身者であるアホウドリ保護の先達、朱鷺の保護繁殖に邁進した人、植物学では牧野富太郎博士など、そう言われればそうと思えるが、それにしてもである。ママコノシリヌグイなども、そう思う植物なのだが、これもオオイヌノフグリもフイールドの活動の中では、あまりにも身近すぎるためなのだろうか。知らなければどうって事はないのだから。

 


天も地も

2011-04-29 | 感じるままの回り道

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 「Kiss me!」と何度も聞こえてきた。小生に言われていると思うほど思い上がってはいないのだが、とりあえず土を掘り上げる手を休めて顔を上げた。そして八百屋お七やアベサダでなくてホッとしたのだった。本音は「言われてみたい」なんだが…。

 上空、手が届きそうな高さで二羽の猛禽類が飛翔していた。声を上げたのは後方のサシバだった。追われているのは色合いも白っぽく、やや大きかったから、おそらくオオタカだろうと推測した。サシバの鳴いた声は、おそらく初めて聞いたと思う。 二羽とも、そんなに差し迫った飛翔の仕方ではなく「追い払った」感じであった。オオタカの幼鳥は至近で確認したことがあるけど、サシバが繁殖しているのかどうかは知らないが、オオタカはサシバの雛を捕食するとも聞くし、もしかすると近くでサシバが営巣している可能性がある。

 空がそうなら、地上でも似たようなことが起こっている。こちらは静かに移ろうから、注意していないと見逃してしまう。チョウの食草園はレンゲが増えてきた。下草刈りを何度かやって低草地に遷移しつつあるためであろう。また、早春に瑠璃色の絨毯になって小生の秘密の花園だったオオイヌノフグリの群落は衰退して、オヘビイチゴの黄色い花で埋め尽くされてしまった。

 それぞれが生存をかけて戦っている日々は「無常」と断定できても、その営みの中は奥深いものが感じられる。そして「諸行無常・生者必滅」を感じずにはいられなかった春も逝くのだ。

 


泥水地二枚目

2011-04-29 | 水辺環境の保全

Photo_5  ようやく二枚目の泥水地が姿を見せた。まだ堤の補強と侵食防止の段差工、トンボ池への取水管の埋設があるから、もう三日は必要だろう。これが終われば林内作業に入れるが、今期一回目の刈り払い作業も行いたい草丈にもなっている。

 泥水地は水深数cmでよいから、堤の高さもそれほど必要ないと思えるが、棚田跡と言っても既に田んぼの姿は無く、緩い傾斜地になっている。

 そのため堤も40cmほど土を盛り上げないと平坦部全体が水没しない。この高さで幅50cmを構築するのは結構大変な作業である。雨の予報を前にして思い切って昼も持たずに作業に出たが、本音は休みたい一日だったのだ。ともかく降雨前に堤を築けたが、肩、肘、腰が痛くなってきた。壮年期の頃の体力には程遠くなったのを痛感せざるを得ない。


*源死力、あがらう無頼のエネルギー  温故痴新編

2011-04-28 | 大震災

        花の雪鐘は上野か浅草か         続虚集

            葉菜の雪アラーム植え野か朝採りか

        野ざらしを心に風のしむ身かな      芭蕉

            野ざらしにセシウムの染む廃墟かな

        永き日も囀りたりぬひばり哉        続虚集

            永き日々囀り止まぬアラームぞ

        あかあかと日は難面も秋の風       芭蕉

            あかあかと炉はつれなくも飽かず熱

 汚染物質垂れ流し中の「クリーンエネルギー」「明るい未来のエネルギー」を吹聴してきた責任はどの部署に相当するのか皆目わからんので、もつれている糸をたどると郷土の大物政治家までつながってしまった。少年時代の小生に責任は無いと言いたいが、蓋をしておきたい気分だ。


歓声で完成

2011-04-28 | 感じるままの回り道

Photo  日本晴れと言ってよい好天の「春のイベント」、プログラムには燻製係の小生は参加できなかったが、話や写真で参加者が楽しんでくれた事を実感している。とは言っても、野外行事だから、その成功の可否7~8割方は天候が握っているのだ。

 散策コースは、普段の活動の結果を見てもらう、と言うより整備された里山を楽しんでもらえるように設定したのだが、人気はトンボ池だった。会友のA氏が撮影したカットを拝借したが、池の周りでの歓声が聞こえてくるようだ。

 これでようやくトンボ池も完成の域に近づいた。あとはトンボが来るのを待つだけだ・・・。大喜びしたと言うオタマジャクシも、いま池の中にいるのはヒキガエルのオタマジャクシだ。周辺には数種類のカエルが生息しているけれど、他にオタマジャクシを見れるのはモリアオガエルだけである。

 小生のオタマジャクシは、雪解けで増水した田んぼで見る卵塊、田んぼに群れるオタマジャクシだ。殆どがトノサマガエルだったような…。当地でトノサマガエルは見ていないが、理科の解剖で使うクラス分のトノサマガエルを獲った事があった。口の中に入りきれない大きなカエルばかりだった。そして、もう殿様はかえって来ない!。

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郷愁の誘惑

2011-04-27 | 感じるままの回り道

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 次兄が山菜を送ってくれた。「山菜試食会」を無事に済ませて帰宅したら届いていたのだ。

 当地のフキノトウは、もう葉も大きく展開して瑞々しい葉柄を「食べてください」とイワンの馬鹿でなくて、言わぬばかりに茂ってきた。無雪地と豪雪地の季節の差を感じる。

 もう一品、コゴミは当地では見たことが無い。と言うより正しくは「発生する場所を知らないし、探す気も無い」と言った方が良いだろう。これの酢味噌和えが好みだが、今回は塩糀と酢、砂糖で食べてみようと思っている。

 半分は同県人の会友におすそ分けした。後期高齢者の歳になっても、ご夫婦で幼樹の下草刈りをしてくれる貴重な戦力なのだ。この半年ほど参加はなかったが、ようやく膀胱癌の細胞が消失したという段階になり、また参加してくれる事になった。郷里の山菜を食してエネルギーを回復してもらいたい。いくつになっても郷里は郷里で懐かしい。

 フクシマの様に放射能で追われたのなら、さぞその心情は辛く悲しいだろう。山菜を見ていると、その事が良くわかった。

  放射能感じ取れないそれゆえに父祖のあの地で生きたきつのる


再開

2011-04-27 | 水辺環境の保全

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 イベントで中断していた泥水地の造成を再開した。中断しているうちにプランが変わって、新たにもう一枚、泥水地を下部に付け加える事にした。いつものことながら泥縄式で、ビジョンもプランも示せないまま、のっぴきならない事態に突入していく原子炉の水の扱いにそっくりである。

 最大の理由は「少ない水資源を最大限に活用したい」事に尽きるのだが、思考が体力を上回っているのが難点だ。今日は集水路の堤を補強し、水位の安定化のために丸太を埋め込んだ段差工を施して終了した。次回からは下に泥水地の堤を築く作業となるが、この貯水部分から塩ビ管で隣の谷地にあるトンボ池へ最終取水口を取り付ける。

 電柱の脇にトレンチを隣の谷の斜面まで掘り進め斜面を斜めに下降させ、やや上流のトンボ池の取水堰に落とし込む算段である。パイプは会友が水道工事店に調達を打診すると言うので、それまでのお楽しみだ。

 今日は、イトトンボ、カワトンボとも複数個体が周囲を飛翔していた。気持ちが通じていると勝手に解釈していても和んだ気分になり、そして「鞭打つ」。働けど働けど我が暮らし楽にならざり、じっと手を見る、なんちゃって。


春のイベント

2011-04-26 | 今日は真面目に

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 「山菜試食会」として開催した今回の春のイベントは 乳児、幼児が多かった。これは会員の娘さんがマタニティ教室や出産入院中、母親教室で知り合ったママさん達に声を掛けたためだ。乳児達には食べるものは勿論無いけど、若いパパやママ達はそれなりに楽しんでいた様子だった。これを機会として、折々に子連れでフイールドに入ってくれれば嬉しい。

 子供達向けには「散策」「たけのこ掘り」「カブトムシの幼虫掘り」などをしてもらったが、池の端でのオタマジャクシを欲しがるし、たけのこは掘り取った子どもが自分の分は無いとベソをかくし、それぞれの場面で大騒ぎだったそうな。

 小生は炊事班で火の傍を一歩も離れられなかったから見る由も無かったけれど、風に乗って聞こえてくる喧騒で、察しはついていた。ようやく午後になって小生だけしか知らないカブトムシの幼虫の生息場所まで案内したが、パパママ達と子供等は一緒だから、単なる案内人でしかない。なにはともあれ、ともかく無事に終了したし、天気の神様ありがとうだ…。


**春のイベント

2011-04-26 | 遊び子は

Photo_4木登りをしたき子幹に抱きつけば脚はぴょこぴょこ腕はずるずる

何処行くの昼を食べにと言いたればさっき食べたと子等はハモれる

あうあうと声を出しつつ手足振る嬰児はご機嫌帽子の下で

木漏れ日と風に遊ばるバギーの児声に覗けばお日様笑顔

掘り採ったタケノコ無いと泣く子みてしょうがないでしょ母は不機嫌


誰も見ない満開

2011-04-25 | 小父のお隣さん

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 桑の花が満開になった。八重桜も今が満開である。誰もが桜に注目するけれど、全く目立たない桑の花も眺めていると、浮き立つような桜の花とは異なり、心静かになる雰囲気がある。

 桜の花などは雄しべも雌しべも明確で見誤ることなど無いが、桑の花の構造は???なのだ。どれが雄しべで、どれが雌しべなのか判然としない。それに加えて色合いが萌え出た若葉と同じだから人目を引くはずも無かろう。

 桑の実はアントシアニンたっぷりで目立つ色彩だけれど、こんなに両極端の花と実も珍しいのではあるまいか。ウンチクはともかく、あと一ヶ月すれば美味しい桑の実を食べれるのだ。


山菜試食会

2011-04-25 | 何よりの楽しみ

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 春のイベント「山菜試食会」が盛会のうちに終了した。やっと後片付けも終わり、また判をついたようにフイールドに出かける日々になる。

 小生の担当は薫製なのだが、今回は人数が大きくなったから、胃袋を水増しするために「本造り玄米甘酒」と「セリ粥」を加えたから仕込から後始末まで三日間かかりっきりになった。

 左の写真、上から豚汁、甘酒、イカ一夜干し薫製、煮干薫製、卵薫製、カツオなまり節薫製、たけのこ御飯とセリ粥である。薫製はもう一品「燻し焼き豚」があるのだが、この時点では火が通っていないから、まだ薫製炉の中にある。

 他の献立は写してないが、右の写真の群がっているところに山菜天婦羅、お握りはフキ、タケノコ、桜花塩漬けの3種類、クチナシ御飯がならべてあって、我々が立ち入る隙間もなかった。食べ物がないイベントなんて集まりが悪いから「食べ物で釣る」感覚も無くはないが、収益があるわけでもなく、開催するには手間隙・心配のオンパレードだから割りは合わない。個人的には草刈りしていた方が良いのだ。

 それでも開催するのは「子供達が山野で遊ぶきっかけになってもらえれば」と言うことに尽きるが、心配だった空模様は、夜半までの激しい雨が一転して日本晴れになった。未明の4時、障子を開けて空を覗いたら南天に半月が輝いていた。結局、そのまま起床してスタートだ。


なんでかーっ!

2011-04-24 | 小父のお隣さん

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 本当に「なんでかーっ!」なのである。居間の窓際に育った菜花の種子が熟し始めた頃から、カワラヒワのつがいと思しき二羽に連日訪問されてすっかり空の鞘だけになってしまった。

 周囲にも自生の菜花は目に付くのだが、まだ食べ荒らされてはいない。熟すのが早かったと言えなくもないけど、それにしてもである。普段はこんな近くまできて採餌してくれない。

 まあ、ヒヨドリでないから好意的に窓越しに眺めているけれど、距離的には60cm程度しかない。細い茎に止まって、揺れながらも器用に啄ばんで次々と平らげていく。スズメくらいの大きさだが嘴が太いのと腰の辺りに黄色い羽毛があるから、それと判る。スズメは通路に落ちた実を食べてはいるが、稲穂を食べるように菜種には来ないのだ。残念だけど写真はついに撮らせてもらえなかった。だから蜘蛛を入れてみたのだけど…。関係ないか。関係ないなあ。


梅の植樹

2011-04-24 | 今日は真面目に

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 アズマネザサに覆われていた道路脇を除伐したら梅と茶畑跡だった。それから五年ほど、夏季に二回草刈りをする程度だったのだが、弱っていた梅の木3本も小枝を出して花が見られる様になっている。空き地のままではもったいないから梅の苗木6本を植樹した。

 苗は顔見知りのボランティアグループが仮伏せしておいた苗木を譲ってもらったものだ。既に新芽は3cmほどに伸びている。地中にあった根も白い新根を出していた。植え痛みが心配だが、仮伏せ状態で夏を越すよりはしあわせだろう。

 元々が畑だった所だし土の状態も良かったから植え込みも楽だった。枝振りが出来て花を楽しめる状態になるまで10年だ。若い頃と違って10年ははるか遠い先である。


*奥の細道  温故痴新編

2011-04-23 | 大震災

        海女の屋は小海老まじりの瓦礫なり

        日の本は知るも騙すも桜より

        くたびれて宿戻る日々風の花

        閑かさや瓦礫を通る風の音

        大地震集めて激し大津波