あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

絵描き虫の展覧会

2008-06-10 23:18:05 | 生き物

 サルビアの葉っぱに虫の這ったあとを見つけました。



 この虫をめぐって、花屋の若い人の間でちょっとした論争になったそうです。 すなわち、一人はハモグリバエだと言い、もう一人は絵かき虫だと言う・・・・・


 正解は? どちらも合ってます。 ハモグリバエ=絵描き虫。 一方は正式な名前、一方は一般的に庶民が言ってる名前というだけです。 葉っぱの中に潜って成長するハエという、プロフィールを説明しているような名前と、目で見て感じたままを言っているような名前。 わたしはどちらかというと「絵かき虫」派です。 くねくねと曲がった軌跡を「絵描き」とはよく言ったものです。 いっそ「エカキハモグリバエ」とでもしたら、この虫のプロフィールがいっそう鮮明になるのではないかしら。


 一枚の葉でハモグリバエの半生を見ることができます。


 卵。 たくさんついてますねえ。


 


  幼虫が葉を食べた軌跡。 ハエの幼虫ってーウジ虫ですよ。 どこから始まっているかわかりますか?


 


 なんとなく太い方から始まって、細い方へ消えていくような感じがしますが実は反対。 卵からふ化したばかりの幼虫は小さく、だんだん成長して軌跡も太くなります。 そして突然行方不明。


 ではなかった。 葉裏を見ると、さなぎになってへばりついています。 



 そして羽化して飛び去ります。


 成長の軌跡はひとつとして同じ物はなく


 こんなふうに複雑に歩んだものもあります。それも、2匹以上が絡み合ったようですね。


 


 では、絵描き虫たちの作品をごらんください。



  なかなか個性的な作品が揃っています。 すべて線がきですがね。

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街中の蛍

2008-06-10 00:58:27 | 生き物

 実家の近くの川に、今年もほたるが飛んでいます。 上を国道が通り、車のライトや、街灯やコンビニの強烈な明かりが照らす場所で、けなげに光っています。 


 今年、母が新しい情報を仕入れてきました。 町のかつての繁華街(今は単なる住宅街)を流れる川にほたるがいるというのです。


 ほんとかなあ? 夜、ライトをスモールにしておそるおそる走ってみました。 するとー


 ああ、いました。 たった1匹ですけど。 少し行くとまたいました。 今度は2匹。 車の通りも少なく静かではありますが、家が建ち並ぶ街の中にほたる  この川をもう少しさかのぼるとほたるが無数にいる場所に行き着きます。


 


 ほかにもう一カ所ほたるのたくさんいる場所があるみたい。 


 子どもの頃は、家のすぐ横の川にほたるがいました。 川といっても幅1メートルに満たない溝のような水路です。 家族連れで見に来る人もいたりして、ほたるの季節だけは田舎道は夜もざわめいていました。 そのほたるは、水路がコンクリートで固められていなくなりました。 そこにいたのはヘイケボタルです。 小さくて光も弱いので、体が倍もあるというゲンジボタルを見たくてしょうがありませんでした。 でも、ヘイケボタルのほうが、水がきれいでないと生きられないそうです。 ヘイケボタルの住む実家の周辺は実はとてもよい環境だったわけです。


 今いるのはゲンジボタルです。 だから見た目はとてもきれい。 
 


 実家の近くに飛んでいて母が連れて帰ったゲンジボタル。 明るい光に驚いてか、おしりよりも目のほうが目立ちました。 このあと、川へ返しに行きましたよ。


 


 
 そして川は、というと、こんな風に草ぼうぼうです。 ほたるは卵を産み付ける草がないとだめなんです。 底には石が必要です。 


 


 うちの近くでもほたるの飛び交う場所作りが行われています。 水路の一部を大々的にほたるが住める環境に作りかえて、幼虫を育てていました。 最初の年はたくさんほたるが飛んで遠くからも見物に来たようです。 でも今は・・・・・ いっこうにほたるの話は聞きません。 


 ほたるの郷づくりはいろいろなところで行われているようですが、それぞれ、地元の人々の並々ならぬ熱意と努力のたまもののようです。 それはそれでとてもすばらしいことですが、理想をいえば、昔のように小さな川にもどこにでもほたるがいて、それがあたりまえに思える環境を作ることが必要なのではないかと思います。 


 そんなことを考えていくと、ここの、街中でとびかうほたるを地元の人はもっと誇りに思っていいものだと思います。 家を一歩出ればほたるが見られる、それがどんなに値打ちのあることか分かってない人も多いのでは? (近くにほたるがいることを知らない人もいるんですって。 ) 
 


 ほたるがいるところから数メートル離れたところはー不法投棄のごみ! さすがにこのあたりにほたるはいません。 



 ほたるを守り育てるのではなく、ほたるが住める環境を守り育てていかなければ。 自分や子孫のためにもね。

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