おかんのネタ帳

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襲名披露公演

2012-04-16 18:58:59 | マイブーム・落語
週末、湖国の各地で祭をやってるんで、
行けないもどかしさ、みたいなんがあるんやけど、
それを押してまで? 行ってきたのが、これでした。



桂こごろうさん、改め、桂南天さんの襲名披露公演です。
15日から、南天さんにならはるんですわ。

つい、この間、大津の「おおなまず寄席」でお会いしたけど、
あの時は、こごろうさん、やったんやねぇ。



会場は、米朝一門のホームグランドのようなサンケイブリーゼ。
たくさんのスタンド花が並び、関係者の方々が顔を合わせては、
「おめでとうございます」 の言葉が交わされてました。



せっかくなんで、グッズを一つ買いました!
米朝一門ファイル、2枚組かな。500円。

襲名披露公演なので、そうそうたるメンバーが揃い、
中入りには、口上、ってなもんがあるんですよ。
一段高い赤い毛氈の上に、南天さんを中央において皆が一列に並ぶんです。

ふっと気付くと、鶴瓶さんとライバル?ざこばさんとの間が、
毛氈がえぐれてますねん。

「ここに溝があります」

鶴瓶さんが言うてましたけど、もう、2人がメンチ切り合い、
丁々発止な雰囲気・・・会場は盛り上がります。

ざこばさん

「おもろい話するんやろな。自分だけ目立とう思てるやろ」

鶴瓶さん

「10年ちかくも後輩やのに、なんでそんなこと言わはるんですか」

ざこばさん

「オレは、あんたが好きやで」


でも、その溝、毛氈がえぐれたところにやってきたのは、
車椅子の人間国宝、桂米朝師匠ででした。
並んでるみなさんが手をさしのべます。

会場は拍手喝采やねんけど、米朝さんがまたボケ倒すんですね。
ホンマにボケてるのかボケたふりしてるのか・・・??

「ナニしに来たんやった?」

ざこばさんが説明するんですね。
うんうんうなずきながら、

「へ~、ほんで、ナニを言うたら良かった?」

さこばさんがまた説明して、

「あぁ、初代の南天さんは多芸な人やったけど、
 落語をしてるのは聞いたことないな」  とか、

「お金はなかったな」 とか、

「まぁ、腐った名前やな」 とかまで言いながら、最後は、

「若いもんが名前を継いでくれるちゅうの、はええこっちゃな」

つい数日前の朝日新聞の夕刊に、「米朝口まかせ」載ってましたね。
孫弟子の南光さんの弟子が南天を継ぐことを、喜んではりました~ →こちら

もう、米朝師匠がナニを言うのか、どうなるのかヒヤヒヤ状態?やったので
隣にいてる鶴瓶さんがウロウロしてはりました。
一門と違うだけに、どうつっこんだらええのかわからんかったんやろね。

「も~、この席代わって~!」

会場は爆笑です。でも、吉弥さんから、最後に締めてください、って言われて、

「もう、幸せですわ。米朝師匠がいて、涙流しながら笑わせてもろて、
 もう、ホンマに幸せですわ。
 こういう席に座らせてもらって、ありがとうございます」

隣に控える南天さんに、頭を下げてはりました。
なんか、会場に居る私らも、幸せな気持ちになりましたよ。


口上の司会は吉弥さんです。
先輩ばかりのメンバーにあっても、仕切りは上手ですよね。
米團治さんまで仕切ってました~

さすがに最初に挨拶した南天さんの師匠である南光さんの言葉に、
ちょっと、うるっと来てしまいましたね~

「ちょうど19年前に私も襲名しまして、旧サンケイホールでやったんですが、
 その時に師匠の枝雀が、うれしい、っていわはりました。
 今、その時の事を思い出します。同じ気持ちですわ。
 私も、弟子が襲名して、ホンマうれしいです」

弟子が出世する、襲名するということは、

「私の育て方が間違ってなかった証しですからね」

なるほど、確かに。

口上があるせいか、トップバッターから飛ばしてましたね。
紅雀さんはマクラもなかったし、本編も短くなってました。

桂 紅雀  鶴(ショートバージョン?)
桂 米團治 七段目
笑福亭鶴瓶 松鶴エピソード?
桂 ざこば 月並み丁稚

中入り
口上 司会桂吉弥 米團治 南光 南天 鶴瓶 米朝 ざこば

桂 南光  鹿政談
桂 南天  阿弥陀池

ざこばさんの月並み丁稚は初めて聞いたけど、
他は、みなさんお得意の噺ですね。
もちろん、こごろう改め南天さんも、お得意の噺でした。

南光さんが、言うてはりました。

ブリーゼで何度も「南光こごろう親子会」をやってるけど、
こごろうさんの落語を聴いて、面白くて負けた、って思ったとか。

「これからはライバルです」

先月放送されたテレビの「扇町寄席」で言うてはったけど、

「南天て名前付けたら、『南天のど飴』が怒ってきはるんちゃうか、
 と思ったら、なんと、スポンサーになってくれはってね」



初日のお客さん1人1人に配られましたよ。
常磐薬品から、南天の苗木。

大きく育ててください、ってことやね。

苗木も、落語家桂南天さんも。