使い分け師
2017年5月17日(水)
「使い分け師」という言葉がないのなら、是非つくりたいものです。安倍首相のためにですね。既に、マスコミでも批判されていますが、例の読売新聞での「自衛隊の合憲化」のインタヴュー記事です。9条の1、2項は残して、3項を付け加えて自衛隊を明記するということです。2項で戦力不保持を謳っておきながら、戦力である自衛隊を明記するとは矛盾と思いますが、条文作成上のテクニックとしては有り得ますね。例えば、「前項の規定に係わらず」といういわば但し書きとして書くということです。
私事で恐縮ですが、私は但し書き改憲として、外形的には安倍氏と同じように3項を付け加えるという考えです。もっとも、中身は違いますが。
http://blog.goo.ne.jp/windy-3745-0358/e/e910950c6dd04060edb049543ae30bc1
国会で、この発案について質問された安倍首相は、自民党の総裁としての立場で述べたものだと言い、読売新聞を読めと言い放ちました。(唖然)
確かに安倍氏は総理であると同時に自民党の総裁でもあります。立場により、使分けをすることはあり得るでしょう。しかし、立場は違っても、内心とか良心は違うということは有りません。それは人格は同じだからです。
憲法問題は政治家にとって最も重要で明確な認識を持たなければならないものです。いわんや総理大臣ですから。国会で憲法問題について認識を問われて、それに答えないというのは、総理大臣はもとより議員としての資格なんてありませんね。自らの良心に従って、総理の立場として答弁しなければなりません。
「使い分け師」という言葉は、私が安倍首相のためにつくりましたが、こんな安易な使い分けは情けない限りです。私を唸らせるような立派な使い分けを見せて欲しいものです。それとも・・?、安倍氏は、二重人格者で使い分けではない・・?それならそれで、ジキル博士とハイドが総理大臣をやっているということになり、これまた大問題ですわな。
こんな使い分けを行っても、平然としている政治状況は嘆かわしい限りです。(私は野党は内閣不信任案を提出すべきと思います。)安倍首相を誕生させた自民党、その自民党を選挙で選んだ選挙民。私はどのように考えても、このギャップが理解できないというか怒りを覚えるというか、更に嘆かわしというか、こりゃ、革命を起こすしか方途はありませんですかね・・。