部活指導の方法は大学の教育学部では勉強しない。そういう講義はないし、指導できる先生もいない。教育以外の学部を出て中学や高校の教員になる者も、部活指導の方法など学んではいない。そして中学高校のほとんどの教員が、なった途端に部活動を担当する。それはちょうど車の運転の仕方を習わないままタクシードラーバーになったり、医師免許をもたずに手術をしたり、包丁の使い方を教わらずに調理場に立ったりする板前さんのようなものだと言える。正式に習ってなくても、運転が上手にできてしまう人もいるだろうし、独学ですごい料理人になる人はいるだろうし、ブラックジャックもいる。しかしそれはまれな例であり、おそらく部活指導をちゃんと行える先生も数少ない。しかも、何の部活を担当するかは教員になってはじめて決まるものであり、何年かすれば自分の意志にかかわらず異動せざるを得ない。でも、学校における部活の占める位置は大きい。教科の教え方が下手な先生に当たった場合には、他の人に習う、自分で学ぶ、などの対策を講じることもできる。しかし、たとえば吹奏楽をいっぱいやりたいと思って入学した学校に、あまりにもしょぼい吹奏楽部しかないとしたら、その子の願いはかなわない。その子自身ががんばって仲間をふやして、専門家をよんできて、などということも不可能ではないが、やはり限界はあるだろう。そう考えると学校で部活動ほど不公平なものはないし、その原因は顧問にあるといえる。顧問の責任は大きい。しかしである。そういう状況がうまれるのは教員養成のシステムがおかしいんじゃないだろうか。税金で教育再生会議とか開いて偉い人が集まって、「テレビをへらして親子で会話しよう」とか「朝食をたべさせよう」とか提言してるヒマがあるなら、こういうことをもっと考えたらいいんじゃないかな。教員になって10年経ったら免許更新のための研修を受けなければならないことになったけど、それ以前に教員免許をとるための講習自体が間違っている。「自動車の哲学的意味は何か」「自動車の歴史」「エンジンの理論」といった講習ばかり受けて、運転そのものを教わらずに自動車免許が与えられたらどうだろう。教員免許はこういう状況にあり、案の定いろんな学校で事故おこりまくりである。
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