水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

砂時計

2008年05月01日 | 日々のあれこれ
 長編小説やマンガを映画化するのはたぶん難しい。したことないのでわからないけど。「砂時計」は、原作のコミックが10巻分のお話。どう2時間にまとめるかが難しいだろうと予想していたが、健闘したのではないだろうか。
 名場面はなるべくつかいたいと考えるのは自然だろうが、その欲望にしたがうといいとこばかりがつながってしまい、伏線の部分や、そこにいたるまでのじっくりした過程が描ききれないことになる。
 コンクール自由曲のカットと似ている。このモチーフが発展して、このメロディーと一体化して、その結果として最後のフレーズで泣けるんでしょ、みたい流れをすっとばしてしまうと、もっといい曲のはずなんだけどなあ、という演奏になる危険性がある。でもそれをやらざるを得ないことは当然あり、その強引さをカバーするのが演奏そのものの質だ。
 「砂時計」も、かなり無理やりっぽいところはあったが、役者さんがカバーしていた。異論もあるだろうが「大悟」と「杏」の役はぴったりだったと思う。
 夏帆ちゃんは、マイペースな少女を演じさせたらいま日本一だ。そして松下奈緒さん、ほんっとにきれーなお嬢さんですな。
コメント
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