水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

GWおわり

2008年05月07日 | 日々のあれこれ
 5日、田舎の両親が上京。江戸東京博物館に行きたいと言ってたので、東京駅からそのまま両国へ向かう。巨大な建物だが、中身は外見ほどではなく、典型的なはこもの。この建物の建設で誰がもうけ、その維持では誰がもうけているのだろうと思わざるを得ない建物だった。
 お昼頃、中央のロビーでは無料の寄席がはじまる時間になった。連休中でたくさんのお客さんが開演を待っている。吹き抜けの2Fにある模型の日本橋の欄干からも、たくさんのお客さんが身を乗り出している。池袋演芸場満員の倍以上はいただろう。そこで登場したのは立川流の前座。登場の仕方を見ただけで、多くのお客さんの期待を裏切るであろうことが予想できたが、案の定だった。せめて連休中くらい、せめて二つ目の噺家さんをセッティングするくらいの仕事はできないのだろうか。まあ公のお金で働く方々のテンションにはあらためて驚かされる。たぶん博物館のお偉いさんはたっぷり連休をとってしまってるのだろうなあ。

 芝居小屋の模型を見たのだから本物の歌舞伎を見ればなおいいと思い、タクシーで歌舞伎座へ移動。市川團十郎の「幡随長兵衛」を鑑賞。歌舞伎の名作ということだが、どうでしょう、単純なストーリーで、芝居にもあまり深みがなく感じたのは見慣れないからだろうか。たぶんそうなのでしょう。脚本のおもしろさなら、川東定演の2部の方が面白い。そんなことを言ったらおこられるかもしれないが、怒るような人はこのページをご覧になってないはずなのでこのままにしておく。伝統的な芝居をそのまま演っていることに満足できる人にとってはいいだろうが、自分としては物足りない。内容はビミョーだったが、有名な役者さんを見れたし、美しい舞台も見れたし、幕の内弁当も食べてみたので、よかった。
 歌舞伎役者の方には、伝統芸を徹底して継承していこうとする方と、現代の血を入れたいと考えられる方と二つの傾向に分かれ、後者の傾向が強すぎて、たもとを分かってしまった方も過去にはあった(かな?)。
 落語の世界も同じだし、吹奏楽にも同じような傾向があると言えるかもしれない。
 コンクールといえば「ローマの松」や「ダフニスとクロエ」というバンドは伝統死守のバンド。上手に演奏するだけにとどまらず、新しい可能性を試みる続ける伊奈学園さんや栄さんは、勘三郎や玉三郎だ。市立柏さんはスーパー歌舞伎の猿之助かな。とはいえ、うちは伝統死守にも達していないのだから、まずは目の前の譜面をちゃんとやらねばならないが。
 6日はのんびり過ごし、7日に「はとバス」に乗るので都内に泊まるという両親を送り、元気でいてくれることを感謝しつつGWがおわった。
コメント
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