歯医者では診察を40分強待ったが、ここではふつう。治療が終わり、30分以上食事しないようにと言われ、また30分経ったとしても麻酔がきれてないだろうと思い、のんびり買い物でもしようとヨーカドー内をふらふらしていた。
1Fに下りるとイベント的に販売しているCDコーナー。懐かしい歌手や曲が安いCDになって陳列してある、よくみかけるコーナーだ。
ふらっと見ていると、家をさがせばきっと見つかるであろう曲を、どうしてもすぐ聞きたくて買ってしまうことはないだろうか。
「あなた」「精霊流し」「池上線」 … という順にかかっているCDを聞き、がまんできなかった。それから「ミアモーレ」の入っている中森明菜のCDと2枚購入。ミアモーレの入った音源は、家に1枚、車の中に1枚あるが、そのいづれもが、新録音のちょっとおしゃれなアレンジのものなのだ。
発売当時のアレンジは、ツッタッツタータン タッタタ ツッタッツタータン タタッタ というようなコテコテの金管バッキングパターンがきけるので、ポップス系の曲のいい勉強になるはず。たぶん部員のみんなに文化祭前にきいてもらうことになるだろう。
食料品コーナーでもあれこれ購入すると、けっこういい時間になってたので、あわて気味に屋上駐車場に向かい、いったん後部座席に買ったものをおき、CDを袋から出して後部ドアを閉めた瞬間に悲劇はおこった。
CDをとり出すときにキーを座席においたのか、閉めるときに手を離したのか、しかもそのときスイッチに触れたのか、ドアがしまると同時に車はロックされてしまった。あわててドアをあけようとするも、あかない。キーは後部座席だ。
専門用語でいうところの「キー閉じ込み」である。さすが信頼できる同盟国のフォルクスワーゲン社製だ。一度閉まったドアはびくともしない。
やってしまった。閉店準備に入っている動きをしていた警備の方にそのことを告げ、公衆電話の場所をきくと「JAFは♯8139ですよ」と教えてくれた。
電話して出来事を告げると30分ほどできてくれるという。
「すいません、30分くらいかかるそうです」と警備の方に言うと「いいですよ、そこで待っててください」とベンチを指示してくれ駐車場出口をまだ閉めないようにという連絡を無線でしてくれていた。もうしわけない。
こちらの方はやさしかったが、無線の話相手の方の声質としては「ええっ! こんな時間に何やってるんだよ、帰れねぇじゃねぇか」というニュアンスもかんじられたが、さもありなんと思う。逆の立場だったら自分もそう思うから。
樹間をわたる冷風はすでに夜の深きをつげていた。
長く生きていれば、こういうこともあるだろう。不思議とあせる気持ちはなかった。ハチの死骸でもあればしみじみ見つめていられる心境だった。ただ心配なのは、車内に残された冷凍食品であった。冷食半額引きだったから、4つも買ってた。とくにカトキチのエビフライが心配だった。
1Fに下りるとイベント的に販売しているCDコーナー。懐かしい歌手や曲が安いCDになって陳列してある、よくみかけるコーナーだ。
ふらっと見ていると、家をさがせばきっと見つかるであろう曲を、どうしてもすぐ聞きたくて買ってしまうことはないだろうか。
「あなた」「精霊流し」「池上線」 … という順にかかっているCDを聞き、がまんできなかった。それから「ミアモーレ」の入っている中森明菜のCDと2枚購入。ミアモーレの入った音源は、家に1枚、車の中に1枚あるが、そのいづれもが、新録音のちょっとおしゃれなアレンジのものなのだ。
発売当時のアレンジは、ツッタッツタータン タッタタ ツッタッツタータン タタッタ というようなコテコテの金管バッキングパターンがきけるので、ポップス系の曲のいい勉強になるはず。たぶん部員のみんなに文化祭前にきいてもらうことになるだろう。
食料品コーナーでもあれこれ購入すると、けっこういい時間になってたので、あわて気味に屋上駐車場に向かい、いったん後部座席に買ったものをおき、CDを袋から出して後部ドアを閉めた瞬間に悲劇はおこった。
CDをとり出すときにキーを座席においたのか、閉めるときに手を離したのか、しかもそのときスイッチに触れたのか、ドアがしまると同時に車はロックされてしまった。あわててドアをあけようとするも、あかない。キーは後部座席だ。
専門用語でいうところの「キー閉じ込み」である。さすが信頼できる同盟国のフォルクスワーゲン社製だ。一度閉まったドアはびくともしない。
やってしまった。閉店準備に入っている動きをしていた警備の方にそのことを告げ、公衆電話の場所をきくと「JAFは♯8139ですよ」と教えてくれた。
電話して出来事を告げると30分ほどできてくれるという。
「すいません、30分くらいかかるそうです」と警備の方に言うと「いいですよ、そこで待っててください」とベンチを指示してくれ駐車場出口をまだ閉めないようにという連絡を無線でしてくれていた。もうしわけない。
こちらの方はやさしかったが、無線の話相手の方の声質としては「ええっ! こんな時間に何やってるんだよ、帰れねぇじゃねぇか」というニュアンスもかんじられたが、さもありなんと思う。逆の立場だったら自分もそう思うから。
樹間をわたる冷風はすでに夜の深きをつげていた。
長く生きていれば、こういうこともあるだろう。不思議とあせる気持ちはなかった。ハチの死骸でもあればしみじみ見つめていられる心境だった。ただ心配なのは、車内に残された冷凍食品であった。冷食半額引きだったから、4つも買ってた。とくにカトキチのエビフライが心配だった。