水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

睡眠のはたらき

2015年02月04日 | 学年だよりなど

 

  学年だより「眠る・起きる」


 ~ 1歳頃の赤ちゃんは昼寝することで覚えた単語を汎化させるそうです。今朝の『Nat Comm』より→http://goo.gl/b0LKj9 例:イヌと覚えても、直後はある特定のイヌだけが「イヌ」でしかな
いけど、90分睡眠後には、より全般をイヌと認識できる。 (「池谷裕二@yuji_ikegaya) ~


 脳研究者、池谷先生のTwitterで読んだ。すごくないですか?
 睡眠が脳内の情報を整理することは随分前から明らかになっていたが、脳の形成期においてすでに、このような仕事をしてくれているのだ。
 眠らなければ、人間は言葉さえ覚えられない。
 睡眠にはあらく言って以下の4つのはたらきがあるとされる。
 一つは「疲れをとる」こと。昼間ほんの数分眠りに落ちただけで頭がすっきりした経験をした人は多いと思う。とくに夜の睡眠は、自律神経やホルモンの働きによって、昼間の活動でたまった疲れを取り除いていく。
 二つ目「成長ホルモンを作り出す」こと。とくに成長ホルモンは睡眠中に活発化し、細胞の成長を促したり、再生・修復したりする。筋肉痛になった後、睡眠によって細胞が修復し超回復するメカニズムは、運動部の人なら体感しているはずだ。
 三つ目「免疫力を高める」こと。メラトニンというホルモンの分泌量は睡眠中にピークをむかえる。これは朝の光をあびると急激に低下し、14時間後には再び増えて血中濃度が高まっていき、眠くならせる。メラトニンは睡眠を支配するとともに、体内の活性酸素を抑える酵素にも働きかけるので、寝ることは二重の意味で身体を守ることになる。


 ~ 朝は大半の方が目覚まし時計で起床されているようですが、脳機能を高めるには光で目を覚ますほうが望ましいのです。音で目が覚める場合は、一気に覚醒し、血圧も急上昇します。これが脳の血管に負担をかけるのです。また、音の刺激がなくなると、脳は元の睡眠状態に戻ろうとするので、二度寝につながるわけです。 … 一方、光で目覚める場合は、ゆっくりと時間をかけて覚醒するので、脳に優しいのです。しかも、光の刺激で脳内の体内時計がリセットされるので、パッチリ目が覚め、二度寝もしなくなります。 (吉田たかよし『試験に受かる「技術」』) ~


 そして四つ目は「記憶を整理する」こと。つらいことがあっても、一晩眠ると落ち着いたり、悩みが整理されたりするのは、睡眠中の脳の働きのおかげだ。夜暗記ものをするといいというのは、この作用があるからだ。
 とりあえず暗記だけしておけば、寝ている間に脳が適当な場所に格納しておいてくれる。寝ないと、せっかく覚えたことも、生の状態のままだ。目の前のイヌをイヌと判別できても、他のイヌに応用できない状態になる。
 自分という身体のパフォーマンスをあげるために、睡眠をおろそかにしてはいけない。

コメント
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