水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

記述のコツ一つ

2015年02月16日 | 国語のお勉強(評論)

 最近の記述問題練習で、身につけさせたいと思った技。

 マイナスの抽象語を説明するとき、ちょっとした表現に気をつけると、ひきしまった解答になる。
 たとえば、こういう言葉たち。
 「幻想」「信仰」「擬制」「倒錯」「錯覚」「事態」「作りもの」 … 。

 本来「A」ではないはずなのに、近代人は「A」と勘違いしている、みたいな話のとき、線がひかれやすい。
 「~という錯覚」とあるが、どういうことか説明しない、のように。

 「非AをAと思っていること」と書ければ、答えの方向性としては何の問題もないのだが、もう一歩アピールしておきたい。


 
  本来  実際は  現実には
   「非A」「無A」
  であるはずなのに  であるにもかかわらず
   「A」「有A」
  であるかのように
  考えられている状態  みなされてしまうこと

 

 という表現で説明するといい。
 「にもかかわらず」とか書いてあると、「この生徒、読めてるね」という印象を与えられるので、おすすめです。

コメント
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