村上春樹氏の期間限定のWEBサイト「村上さんのところ」では、読者、ファンからの様々な質問に村上氏が答えている。
~ 「僕はギャンブルがやめられません。金銭感覚が崩壊しつつあります」 ~
アドバイスを下さいという36歳会社員に、村上さんがどう答えたか。
ひとひねりして、なるほどと思わせるような答えが書いてるんだろうなと思いながら、読み進めていく。
~ 僕があなたにさしあげられるアドバイスは、たぶんありません。それは習慣というよりは、むしろ病に近いものですから、ギャンブル・アディクトを治療するための会合に出るなり、専門医に相談なさるなりされた方が良いと思います。それがいちばんの近道ではないでしょうか。僕の手には負いかねるむずかしい問題です。うまく脱出できるといいですね。がんばってください。 ~
冷たくはない。本気で答えるなら、こう書かざるを得ないのだ。
自分たちは何をやっているのだろう … と思ってしまった。
自分たちとは、教員一般だ。
「むしろ病に近いものですから、専門医に相談してください」と言わねばならない状況において、自分たちでなとかしようとしすぎてないだろうか。
むろん、世間一般から求められている面はあるけど、積極的意志をもって専門機関に委ねることが大事なのではないか。
できる範囲のこと、やるべき領域内のことはもちろん一生懸命やる。
教員レベルで解決しようとしてはいけないことは、専門家にまかせ、親とともに見守り、祈り、支える。
それは決して逃げではなく、責任ある姿勢であるはずだ。