水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

「目に見える制度と見えない制度」(中村雄二郎)3 二段落後半

2020年12月08日 | 国語のお勉強(評論)
6 人間関係がいっそう複雑化し間接化する中で社会生活が合理的に円滑に運営されていくためには、その中にいるものとして私たちが、その社会関係を全体にわたって見渡すことができ、また調整したり統御したりすることができるように、〈 社会関係そのものが合理化され、客観的に示 〉されなければならないであろう。逆に言うならば、〈 社会関係を合理化し客観化すること 〉によって社会生活が円滑な安定したものになるのであり、自然物へのはたらきかけによって生み出されたさまざまのものも、私たち人間にとって役立つものとして使われることができるようになるのである。法律といい制度というのは、このように集団内部での人間相互の関係を合理化し客観化したものにほかならないであろう。

Q8「社会関係そのものが合理化され、客観的に示」すために作られたものは何か。
A8 法律や制度

Q9「社会関係を合理化し客観化すること」とあるが、何のためか。40字程度で抜き出せ。
A9 人間関係がいっそう複雑化し間接化する中で社会生活が合理的に円滑に運営されていくため

Q10「社会関係」が「合理化され、客観的に示され」るとは、何がどうなることか。
A10 社会を構成する人間同士の関係が、
   法律や制度という形で、誰もが全体像を把握でき調整・統御可能なものとして
   成立していること

  (例)婚姻関係  賃貸契約  流通システム

法律・制度
  ↓
社会関係の合理化・客観化
  ↓
社会生活……円滑化・安定化
自然から生まれたもの……人間に役立つもの
(近代社会の様相)
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