オリンピックのアメリカ代表キャプテン、チェリオスを紹介したので、次は、長野オリンピックの時のアメリカ代表チーム「のゴールキーパー、ジョン・バンビーズブルックを紹介する。NYレンジャースの正キーパーだった彼は、当時からNHL屈指のスター・ゴールキーパーで、特にNYでは「ビーザー」という愛称で呼ばれる人気者だった。彼がレンジャースから放出された時は、NYのビーザー・ファンが大騒ぎしたとか。彼が放出された後にレンジャースの正キーパーになった、マイク・リクターは、ビーザー人気のせいでかなり苦労した。私が見た試合では、リクターが出場しているにもかかわらず、客席からの「ビーザー」コールで、異様な雰囲気だったことがあった。その後パンサーズやフライヤーズでもプレーしたが、人気は相変わらずあったが成績の方はあまりパッとしない感じだったように思う。彼のサインは、やや長めのものと少しこじんまりとまとめた形のものと2種類ある。このサインは、前者のものである。NHL選手の場合、丸いパックにサインすることが多いので、丸めの形のサインは、丸いものにサインするときでも比較的大きく書けて、案外見映えが良い。たくさんサインを頼まれているうちに、小さなスペースでも書ける形状になっていったのではないかと思われる。また、彼の名前は、バンビーズブルックと非常に長く、どちらにせよ省略しなければならないので、このサインのように長めの方も省略形になっている。
ポール・コフィを紹介したので、次は、NHL史上、コフィと並んで傑出したディフェンス選手であるクリス・チェリオスを紹介する。彼は、激しいプレーを信条とし、コフィとは対照的な選手といえるかもしれない。私の知るチェリオスは、とにかく気性もプレーも荒いが、それでいてしっかり実績を残すタイプの選手だ。また、オリンピックでは、長野かららトリノまで3大会連続でアメリカ代表チームのキャプテンを務めているから、ただの暴れ者ではなく、選手の中でも人望が厚いのだろう。しかも40歳代半ばで今も現役続行中のようだ。サインは、大選手にしては丁寧だし、形やバランスもよく、非常に見映えのするサインだ。