goo

ポール・コフィ

ヤリクリに次いで、エドモントンオイラーズ黄金時代を築いた選手のサインを紹介する。ポール・コフィである。彼はディフェンスの選手なので、ヤリクリ選手以上に、人気や知名度は今一つだが、彼もNHL史上記録に残る大選手であることに違いはない。私の記憶では、彼はディフェンス選手の最多ポイントのNHL記録の保持者である。それにしても、グレツキー、ヤリクリ、コフィ、そして既に紹介したメシエと、当時のオイラーズにいかにすごい選手が集結していたかということに驚きを禁じ得ない。そもそも、オイラーズの黄金時代は、当時史上最強と言われた「NYアイランダース」を破って実現したものだった。そのアイランダースがまたすごい選手の集まりだったのだから、それを凌駕するためには、このくらいすごい選手が集まらなければだめだったということなのだろう。オイラーズとアイランダーの熾烈な戦いについては、アイランダース黄金時代の選手(マイク・ボッシー等)のサイン等を紹介するときに改めて言及してみたい。コフィのサインは、下に流れる線が特徴的である。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

ネガティブ・ハッピー・チェーンソー・エッヂ 滝本竜彦

作者の本を読むのは2冊目(「NHKにようこそ」と本書)だが、本書についてコメントするのは大変難しい。荒唐無稽なストーリーは読んでいて大変面白いし、軽く読み流すことも可能なのだが、そこにある若者の心象風景は、年齢を経た私にも痛いほどよく判る。おそらくこの「痛み」というのが、本書やこの作者を表現する上でのキーワードではないかと思う。
ライトノベル系の人気作家ということなので、軽い読み物的なものを量産している作家だと思っていたが、単行本や文庫になっている本は、私が読んだ2冊と、エッセイ風の小説「超人計画」など数冊だけと知って大変驚いた。「NHKにようこそ」を読んだ時は、こうした話ならば、少し器用で文章を書き慣れた作家ならば量産出来るし、そういう作家なんだろうと思ったのだが、彼は器用な作家でも文章を書き慣れた作家でもないらしい。そのことは、本書を読んで気づいた。本書は、彼の処女作とのことだが、それを差し引いても、その文章はいろいろ苦しみながら言葉を紡いでいるという感じがするし、自分の身を削りながら書いているようで痛々しいのだ。ひとつ言えることは、こうした書き方をする作家に、ライトノベルとか、人気作家ということで、多作を期待しては絶対にいけないということだ。(「ネガティブ・ハッピー・チェーンソー・エッヂ」滝本竜彦、角川文庫)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )