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ローカル線で行こう 真保裕一

廃線寸前に追い込まれた第三セクターの鉄道会社を舞台に、県庁からその会社に出向してきた副社長と、建て直しのためにスカウトされてきた社長の2人が、周囲を巻き込みながら建て直しのために奮戦する様を描いた職業小説。ありがちな設定で話の流れもお決まりの展開といった感じだが、1つ1つのエピソードは大変良く出来ている。さらに、最後に明かされる大きな謎も大変面白い。大変楽しく読めるのだが、最後の謎に絡んだ大きな課題には考えさせられる部分もあり、単なる面白いお仕事小説に終わっていない点も見事だと思う。(「ローカル線で行こう」 真保裕一、講談社)

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