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素敵な日本人 東野圭吾

著者の小編を一冊にまとめたもので、作者らしいウィットに富んだ作品が並んでいる。各作品ともちょっとしたアイデアを題材にしているのだが、どれもひねりの聞いたミステリーになっていたり、最後に驚かされたりで、大いに楽しめた。中でも育児シミュレーションの話などは、最後の展開に思わず笑ってしまったし、最後に掲載されたある「特殊能力」の話は何となくジーンときてしまった。作品も前作を読んだ際、このブログに、ゲレンデものなど作家自身の趣味に走った作品ではなく、正攻法のミステリーを書いてほしいという希望を書いたが、こうした面白い作品もどんどん書いてほしいと思う。(「素敵な日本人」 東野圭吾、光文社)

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