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アレグリアとは仕事はできない 津村記久子

本書の題名になっている「アレグリア」とは、主人公が働くオフィスに設置されたプリンター・スキャナー機能を持った複合コピー機だ。読み始めて2ページ目でそのことが明らかになり、そこからは主人公とアレグリアの格闘、主人公の心の葛藤が続く。いやこれだけの設定でよくもこうした小説が書けるものだと、一ファンとしても改めて著者のすごさを再認識してしまう。昨年来、著者の本を最初に読んでから、随分著者の本を読んできたが、まだまだ半分くらいしか読めていない。同じ作家の本を続けて読むことはしないようにしているので、過去の作品を読み終えるのにはもう少しかかるが、じっくり楽しんでいきたい。(「アレグリアとは仕事はできない」 津村記久子、ちくま文庫)

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