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ハーバード日本史教室 佐藤智恵

ハーバード大学で日本史を教える教授達へのインタビューで構成される本書。これらの教授がどのような授業をしているのかを知ることによって、アメリカの学生が日本をどのように理解しているのか、日本人が気付いていない日本の特徴とは何か、これからの日米関係への示唆など様々なことがわかる。正に、目のつけどころの良い一冊だ。幻の貿易港十三湊、昭和天皇の終戦の詔から読み解ける天皇のリーダーシップ、岩手県の風の電話のエピソードに対するアメリカの学生の反応、トルーマン大統領の原爆投下の決断に対する3つの擁護論と3つの批判など、ためになる話が満載。、ジョゼフ・ナイとかエズラ・ヴォーゲルといった懐かしい名前が出てくるのも嬉しい。内容は思ったよりも軽いが読み応えのある読書だった。(「ハーバード日本史教室」 佐藤智恵、中公新書)

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