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僕はLCCでこんなふうに旅をする 下川裕治

先日著者の「シニア一人旅」という本を読んだばかりだし、今までにLCCを利用したこともないのだが、読み物として面白そうなのと、分かりにくい航空運賃の一般的な仕組みにも触れているようなので、読んでみることにした。読んでみて、予想以上の収穫があったような気がした。まず、LCCの定義について「機内食が有料」という記述を見て驚いた。LCCと一般航空会社(レガシーキャリア)の境界があいまいになってきて、現状ではこうした定義にするしかないのだという。一般航空会社に乗っても休憩を優先して機内食をほとんど断っている自分としては、何だか変な気がする。本書の特徴は、LCCの欠点を非常に明確に教えてくれているところだろう。LCCを何度も利用している著者ならではの苦労話の数々にそれでもLCCを利用する意味というのは何なのだろうと思ってしまった。さらに、一般航空会社でもLCCでも同じだが、海外で乗り継ぎをする時の注意点などもとても参考になった。航空業界事情を実体験で知り尽くした著者ならではの好書だ。(「僕はLCCでこんなふうに旅をする」 下川裕治、朝日文庫)

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