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70歳の絶望 中島義道

70歳を迎えた著者の1年間の日記風のエッセイ。おなじみの日中煌々と明かりのついた駅ホームや車中でお化粧する女性への苦言などは相変わらずだが、それを「気晴らし」と達観しているのには少し驚いた。また、配偶者との微妙な関係なども容赦なく書かれていて、年を取るとそんな感じになっていくのかなぁと思ったりもした。正直言って、著者の哲学的な考察の部分は全く理解できないが、そうしたことを考えながら過ごしているというのも著者の大切な日常の一面であり、著者のことが今までとは違った意味でよく判った気がした。(「70歳の絶望」 中島義道、角川新書)

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