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ケアマネジャーはらはら日記 岸山真理子

色々な職種の当事者が日記形式で日常の苦労を語る人気の「○○日記」シリーズ。今回はケアマネジャーという職種の苦労話。ケアマネジャーというと、介護が必要な高齢者の個別事情を聞いてその人にあったケアプランを考える人というイメージで、人と面接したり介護プランを作成したりというデスクワークを勝手にイメージしていたが、日常業務の多くが困っている人の現場に駆けつけたり、応急的な手助けをしたりという現場仕事であるということに驚かされた。助ける側の人の苦労話ということで、当然ながら非常に手間のかかる高齢者の話のオンパレードで、自分に重ね合わせて考えると本当に大変だし人ごとではないと思うような事例ばかりだ。著者の職場は市役所の委託を受けた民間の支援センターというところ。緊急事態が起きた場合に一般人が最初に頼るのは市役所などの公的機関だが、市役所は市民から支援要請があるとまずはそうした委託先のセンターに取り次ぐことになるので、市役所とのやり取りもケアマネジャーの重要な仕事だ。更にセンターにはケアマネジャーの他、看護師、社会福祉士、介護職員、契約医師など様々な専門職種の人がいて、内部での人間関係や関係者との板挟みなどもあって苦労の連続。とにかく家族を含めて人に迷惑をかけないようにするにはどうしたらいいのかそればかり考えさせられた。(「ケアマネジャーはらはら日記」 岸山真理子、三五館シンシャ)
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