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ゆるキャラの恐怖 奥泉光

著者の作品は本書で2冊目。最初に読んだのは10年以上前になるが、とにかく格調の高い文章とミステリーとしての面白さに圧倒された記憶がある。その時の記憶があったのと軽そうな題名が面白そうだったので何気なくネットで注文したのが本書で、「桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」というシリーズ作品の第三弾。中編2つが収められているが、読んでみて前に読んだのとは少し違う意味でとても面白かった。ミステリーとして面白いのは前作通りだが、本書の文章は前作のような格調の高さではなく登場人物の会話から地の文まで全てがギャグに終始していてびっくりだ。2編の内容は、教育や教育で実績をあげられない主人公クワコーが大学の広報活動としてお手伝いをしたり、大学の勢力争いに巻き込まれたりする中での珍事件を文芸部員の力を借りて何となく解決してしまうというもの。特に二つ目の作品に登場するあるキャラクターの発言の面白さには唖然とした。順番が逆になるが、シリーズの第1作、第2作も読んでみたくなった。(「ゆるキャラの恐怖」 奥泉光、文春文庫)
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