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近畿地方のある場所について 背筋

複数の近くの本屋さんで平積みになっているのを見かけ、新聞広告では見かけない題名だし普段からあまりオカルト関係の本は読まない方だが何となく面白そうなので読んでみることにした。内容は、近畿地方のある場所(文中では伏せ字)周辺での怪奇現象について、オカルト専門誌の記事、記者のインタビュー録音テープの文字おこし原稿、その場所についてネット検索した結果のような会話文、オカルト短編小説などが延々と続く。それぞれの話に関連性はあるのか、そもそも多くの文章の中に共通の事件を扱ったものがあるのかどうか、じっくり読めば見えてくるのかもしれないが、文章の数が多すぎて読み飛ばすしかない感じで読み進め、結局何が本筋でそれがどう決着がついたのか分からないまま読み終えてしまった。不明点だらけなので読後に本書についてネット検索すると、本書はネットでかなり話題になっているらしく、また読んでいて怖いというその過程を楽しむ本だという感想が沢山出ていた。その一方で、登場人物の特徴や事件の内容を参考にしながら、文章中の年月日順に並び替えると、見えてくるものがあるとのこと。話題になっているのだからそうしてじっくりパズルを解くように取り組めば面白いことになるのかもしれないが、他に読みたい本も多いし、こういう謎解きに慣れていないので、著者には申し訳ないが断念、読む過程だけを楽しませてもらった。(「近畿地方のある場所について」 背筋、KADOKAWA)
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