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じゃむパンの日 赤染晶子

早逝の芥川賞作家のエッセイ集。書評誌で複数の書評家が2023年のベストに推していたので、近所の本屋さんを何件も廻って探したが結局見つからず、ネットでようやく入手した。300ページ弱に50編の短いエッセイが収められていて、内容は、著者自身の子ども時代や家族の思い出、関西人あるある、北海道の学生時代の思い出など。なかでも面白かったのは関西人あるあるの「関西人、参上」「新人研修」、祖父母の思い出を綴った「おはる」「しょうちゃん」などで、やっぱりそうだよなぁとか、へぇそうなんだとか、色々思いながらの楽しい読書だった。著者のことをネットで調べてみると、2010年に芥川賞を受賞した6年後に早逝し、残された作品は数冊だけとのこと。どれだけ色々な方面から惜しまれたことだろうとやり切れない思いがした。(「じゃむパンの」 赤染晶子、palmbooks)
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