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思い出列車が駆けぬけていく 辻真先

鉄道ミステリーで知られた著者の短編集。それぞれの短編の初出年を見ると、最も古いもので1983年、最も新しいもので2011年となっていて28年もの開きがある。それらが古い順に掲載されているのだが、古い方の作品を読むと、倫理的に非常に不適切な内容や表現が随所にあって、昔はこんな内容や文章が許されていたのかと何度もびっくりしてしまった。ミステリー部分に関しては、時刻表を使ったトリック、廃線になってしまった路線が舞台の話、撮り鉄には有名なのかもしれないという感じのトリックなど、鉄道ネタやうんちくがてんこ盛りで、全く知識のない自分にも楽しく読めた。(「思い出列車が駆けぬけていく」 辻真先、創元推理文庫)
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