嘗て、瀬戸内寂聴は、2015年9月、安保関連法案がアベ自公政権によって強行採決されるときに、「今の状況は、自分の生きてきた昭和十五、六年の状況に非常によく似ている。平穏な日常の裏側には軍靴の音が鳴り響いていた」と云った
時代は遡って、1937年7月日中戦争が勃発した。この時、雑誌文学界7月号では「文学主義と科学主義」のシンポジウムが紙上で開催された。
出席者は、三木清・岡邦夫・谷川徹三・佐藤信衛・大森義太郎・青野季吉・島木健作・小林秀雄と錚々たる知識人たちであった。(丸山真男『日本の思想』)
しかし、世の中では「暴支膺懲国民大会」開催され、街では「千人針」が復活していた。
戦争のためのファシズムは悪魔や死神のように、気が付いたら既に横に来ていた、というのかな。
それとも、隣に住む善良そうな人々や、広告や芸能人スキャンダルでいっぱいのマスコミが運んでくるのか、今のところ分からない。