最近、佐高の本を読んだ。『官房長官菅義偉の陰謀」とか、実にご立派な題名であるが、いつものとおり、あくまで題名だけで、スガに関することは冒頭の30ページぐらいしかないのである。
ただ耳目を集める題名でありさえすれば本が売れると、佐高は固く信じているのだろう。
中身は世間の偉そうにしている輩への罵詈雑言の散文集だと思えばよい。たまにホロッとさせることもある。彼のこの手合いの本を読み終えた時には「よく他人から殴られないなあ」と感心する。たぶん足ぐらいひっかけられているのかもしれない。たまには、こちらが腑に落ちることを言ってくれることもある。
今回は、猪瀬直樹の都知事立候補の応援に、竹中平蔵、勝間和代とともに若い学者・思想家?の東浩紀、萱野稔人が推薦人になっていたと書いてあった。
佐高は「東をうさんくさい」と評し、「萱野を売名にさもしい」と評した。私もこの二人には一種の異臭感を感じていたのである。
かつて二人の本を興味本位で買ってみたが、ほんの数ページか読んだが、どうにも受けつけなかった。老い先が短い身には、無駄な時間を費やす気にならなかったのだ。定年となり、こういう若く頭が良いと自ら称する年代層と一緒に仕事をしないで済むということは実に有り難いことである。
同じ年代層でも、白井聡や中島岳志の本は若い者の側からのハッとさせられる何かをもたらしてくれるが、…。
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