道具の自民党

かつてアベは、事ある毎に「悪夢のような民主党」と執拗に言い続けた。

ふり返れば、鳩山首相はオバマ大統領に会ってもらえず、足下の官僚にも「最低でも県外は徳之島だ」とマスコミへリークされ、菅首相は福島原発にヘリで視察に行って、殊更に「邪魔をした」と喧伝された。そして、福島原発事故の元凶は自民党の原発政策が原因であったのに、その責任を不条理に被せられた。

大手マスコミに、アメリカに、財界に、官僚に足を掬われ、「悪夢」と名付けられてボロ布のように捨てられた民主党政権の後にアベ・スガ自民党は政権を奪還した。しかし彼らのやったことは政治権力を大企業と献金者の為に都合よく使うことだけであった。

それから10年、アベクロ借金経済政策は、非正規雇用による総貧乏化、所得不足による結婚困難の少子化、円安による物価高騰、そして能登半島の被災者の棄民化と、続々と汚物が露出された。とどめは、裏金脱税の政党組織犯罪がバレてしまった。庶民の側から見れば「悪魔だった自民党」だが、上級民は「道具の自民党」を保守したいのだろう。