キキ便り

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リストラから教えられる人生 その3

2010-06-13 14:58:15 | リストラから教えられる人生
解雇された日から、毎晩のように夜中に何度か目を覚ます日が続いた。

「もしかして悪い夢を見ているんじゃないんだろうか」オットも同じ思いだった。

今日、娘に初めて打ち明かした時も、娘の反応は「これ、夢なんじゃないの?」激しくなきしゃくりながらショックを隠せない様子だった。

解雇の悲しみに浸っているだけでなく、前に進むために次の二つのことを同時にやり始めることにした。

1.新しい仕事探し。前にも話したが、タイミング的にはあまりよくないが、可能性がありそうな仕事に複数応募してみることにした。

2.腑に落ちない解雇。オットだけでなく、彼の部下たちも不安とストレスにさらされているので、やはり上訴してこちらの見解をはっきり伝えていく義務があるのではという新たなプラン。解雇の決定は変わらないだろうが、いかに理不尽な決定だったのかということを周りに伝達するべきではないかという思い。

たとえば、部下の一人のAくんはうつ病で自殺を頻繁に考える傾向があるため、オットが常日ごろから相談にのって励ましていたが、オットの解雇の日から体調の不調を訴えて3日仕事を休んでいる。

Aくんだけでなく、他のスタッフたちも次は自分の番ではないかという不安を抱いている。こんなに簡単に人を切るような体制では、次の仕事を探し始めるスタッフも出てくるだろう。そうすると、順調に運営していたオフィスの歯車が狂い、学生へのサービスも低下するだろうし、評判も落ちるのでという懸念。

隣人の大学副学長に今日、自分の解雇のことを前もって知っていたのかと聞いてみると、そうではなかったらしい。6月1日に赴任したばかりのオットの新しい上司が決めた様子。副学長いわく

「これから、彼女は自分の決断の後始末で苦しまなければならないよ」

こういったことが頭の中を渦巻いて精神的に疲れ果ててしまっているというのが、ここ数日の実感。やらなければならない仕事が全然進まず、焦りばかりで、それが新たなストレスを生み出しているのが分かる。せめて最低限の仕事だけはと思い、ペーパーの採点だけどうにかこなす。

これも一時的なものなので、来週になればもう少し元気を取り戻し、仕事と家事、子育てをこなしていきたい。


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