結果的に3連休はなーーんもしないで過ごしてしまいました
聖徳太子の超改革
番宣CMを見た時「何で今更聖徳太子?」と思ったんですよ
うーんでも、武田真治君が出るからみようかなと思って
見てみたら色々突っ込み所があったので・・・・
前振りが長すぎない?
とにかく物語が始まるまでの前振りが長いっ
前振りに10分を費やすのは無駄ではないでしょうか?
いわゆる「遣隋使派遣」から1400年経っているということで、
堺屋太一氏監修の下、番組は制作されたようですけど、重要な
場面を前振りで全部見せちゃったらつまんないんじゃない?
何でわざわざ現代と繋げているのか
北大路欣也さんがレポーターのような形で遺跡を見せて歩く・・・
というのはいいとして、物語に入った瞬間、主要人物意外は
全員現代人でしかも現代の建物を使っている・・というちぐはぐさ。
せっかく主要人物がみんな素敵な衣装をつけて本格的に頑張って
いるのに、雰囲気を壊しているような気がしました。
内閣発足のような推古女帝の即位
マスコミがマイクをつきつける
料亭らしき場所での密談
コンピューターで情報収集
ちょっとやりすぎっ
崇峻天皇暗殺から物語が始まる・・・
で、いきなり物語は崇峻天皇暗殺から入るんですけど
武田聖徳太子は天皇暗殺に悲しみと恐れのような物を抱いて
いたけど、実際は自分も崇仏派だったわけだし、蘇我と加担して
暗殺させたんじゃないのかなあ・・・
あ・・でも、歴史の教科書に崇峻天皇って出て来るかな?
この人、在位も短いし暗殺されちゃったしあまり評判よくない人
だったのよねーー
血筋的には聖徳太子のお母さんの弟なんですけどね
私的にはやっぱり「日出処天子」に出て来る崇峻天皇のイメージが
強くて、あんなに強固に「皇室の伝統は神道である」と信じて
いたなんてちょっとありえないって感じなんですけど
(っていうかそんなに賢い人なら暗殺されなかったし、そもそも神道派
なら天皇として擁立されなかったんじゃないの?)
推古天皇ってあんなに若かったっけ?
今回、推古天皇を演じたのは戸田菜穂ちゃん
すごく綺麗で衣装もよく似合ってましたが・・・即位当時の推古天皇って
あんなに若かったかなあ・・・・
聖徳太子とそんなに歳が違って見えなかったってのが・・・
いや、それを言うなら馬子を演じた鶴見辰吾君も若すぎたような
だって推古天皇の大叔父さんだよーーそれに息子の蝦夷は聖徳太子
より年上じゃなかったっけ
よくよく考えてみると年齢設定が変・・・・でした。
武田聖徳太子のかっこよさっ
何年か前、本木雅弘君主演で「聖徳太子」ってドラマ、やってました。
でも正直あれを見た時「違うっ モっくんは聖徳太子じゃない」と
受け付けなかったんですね
やっぱり私の中では(しつこいけど)「日出処天子」の厩戸王子が
しっかり染み付いていましたから、あまりにも普通の人っぽくて
嫌だったんです。
それにみずらも衣装も似合っていなかったし・・・・
でも、今回の武田真治君には本当に驚かされました
あ・・あのみずらが似合ってる イヤリングしてても変に見えないっ
しかも衣装もぴったりっ
そして横顔の美しさといったら
思慮深くて正義感が強くて国を憂う・・まさに理想の聖徳太子が
ここにいたーーーー って感じ?
やっぱり聖徳太子は皇族ですから、見た目、皇族に見えないと
やっぱり無理だと思うのね
武田君はそこに超然と立っている時からしっかり「王子」になってました
いつの間にこんなに深い演技が出来るようになったのでしょうか。
ファンになってよかったーーと思った瞬間です
武田君で「聖徳太子」ドラマを丸々一作作って欲しいですね
(ファンなのでかなりひいき目入ってます)
日本人でよかったーと思った瞬間
蘇我氏が朝鮮半島との外交を重視するのに対して、聖徳太子は
さらに一歩上、アジアの覇者である隋と対等な外交をしようと
小野妹子を派遣して「日出る処の天子、書を日没する処の天子に・・」
と文書を読ませるわけですが。
最近、韓国史劇にハマってまして
「チャングム」「海神」「商道」等など色々みているのですが、やっぱり
朝鮮半島は中国の属国としての立場なわけですから、自国の王様
を決めるのも中国に了承を得ないといけないわけで
貿易をするにしても、格下に見られているという屈辱感を感じるのですが
日本も、もし聖徳太子があの文書を書かなかったら同じ運命を
辿っていたかもしれないと思うと、本当に彼を尊敬しますし
そんな高い誇りを持った日本人がいた事が嬉しい
また、確かに聖徳太子は崇仏派ではあったけど、神道をまるごと
否定したわけではないのですね。
仏教と神道を共存させた稀有な人物だったわけで
考えてみれば、一つの国に二つの宗教があれば戦いになる事は
あっても中々共存は出来ないと思うんです。
でも日本はそれをやってしまった所に「独自の文化」があったんですね。
伝統を尊重しつつ外来文化も取り入れる柔軟性
小さな島国であるにも関わらず、隋に対して対等な立場を
示したこと
今やアメリカの植民地になってるのか?と思われる日本ですけど
1400年以上も前に、こんな気骨のある日本人が存在した事は
忘れてはならないし、そのDNAは私達の体にも流れている
筈だと思うんですよねーーー
十七条の憲法の現代語版で北大路さんが読み上げた
役人は私利私欲を捨てて民の訴えを公正に裁きなさい
役人は朝早く出勤し夜遅くまで働きなさい
私情をなくして公の為に尽くすのが役人たる者の道である
というのはまさに、今の政府に対する強烈な皮肉?嫌味?
(防衛省とか外務省の官僚、ついでに社保庁のおじさん達に
つきつけてやりたいっ)
結局言いたかった事は・・・
で・・・「何で今更聖徳太子なの?」という事なんですけど
この番組の提供がパナソニックで
要するに聖徳太子が行った様々な政治改革は全て「情報収集の巧みさ」
によるものであるという事を言いたかったんですね。
古代には現代のようなパソコンなどはありません。
だから、外国から入って来た仏教や書物、僧などをツールとして
利用し、いち早く情報を収集し分析し広めていく・・・
彼にとって仏教はパソコンのようなものだったのでは。
という事で、突如出てきたSDカードですよ
何だか最後にこのSDカードの話が出てきた時には
「なあんだ、パナソニックの宣伝物語だったんじゃないの」と
苦笑してしまいましたーー
まあ最後はしょうがないとして、武田君の素晴らしい聖徳太子ぶりは
大いに目の保養になりました。