高齢化社会の人間天皇について
河西 → 人間天皇なら辞める事由がないのか?
八木 → 高齢で務める事が出来ないと天皇ではないのか?天皇は存在する事で意義がある。また、高齢だからといって退位させていては後々、天皇の意思によらない退位もありうる。
高森 → 天皇の代行を他の人が10年20年やったら、人間天皇は表に出ない。国民とふれあいをしない事にあり、それで敬愛されるのか?
八木 → 皇室典範の現行制度(摂政)を採用しない理由を明確にすべき。
高森 → 「譲位」は古代から普通の形であった。高齢の天皇はいなかった。計算しても70代の天皇はなかった。だからもう一度前近代の制度に立ち返るべき。
「辞める事が出来ない存在」だから天皇であると私は思います。自分の体調とか人間らしい感情を排除した所に天皇はいるべきです。
高森氏のように「高齢の天皇はいなかった」っていうけど、平均寿命が今より短かった時代を引き合いに出すのは卑怯ではないか。
「院政」の時代においては上皇が実質的な「天皇」の役割を担っていたわけですし。
高森氏の理論はものすごく恣意的なものを感じるので惑わされない様に。
ここで宮崎美子さんから面白い意見がありました。
「何だか私達国民が天皇陛下に負担を強いて来たのでしょうか」
まさにそれですと私は言いたかったです。
自分で公務を増やしておきながら国民のせいにする・・・それが今上と皇太子のやり方なんだなあと。
しかも追い打ちをかけるように高森氏が
「国民の側が慎みを持つべき。あれもこれもやって当たり前と思ってはいけない」なんて言うものですから。
ええーー?国民が「依頼」する事を慎むべきって本末転倒ではないのか?
そもそも公的公務をする事こそ天皇の役割とかいっておいて、依頼した国民に慎みをもとめるなんておかしいでしょ。
そこで片山氏が
「代替わりの時は国民的イベントでした。私達には天皇がいるのだと感じる大きなイベンドであったのに、陛下はそれを何か民主主義に反しているのではないかと思われた。だから早く退いて大事にしたくないと思われたのではないか」
とおっしゃり、なるほどと思いました。
日本人は確かに昭和天皇の病気発覚後は色々「自粛」があり、窮屈な思いをしたけど、それイコール天皇制の否定にはつながりませんでした。
むしろ、「大葬の礼」などをみて「日本ってすごい国だ」と思った人が多かったと思います。
今上はとらえ方を間違えたし、昭和天皇を軽く見過ぎたのではないかと思います。
女性宮家について
河西 → 賛成、公務を担う人間がいなくなる
片山 → 人間天皇や象徴天皇になったからといって「本当に人間ならただの人間でいいじゃないか。愛新覚羅溥傑のように、あるいは溥儀でいいじゃないかという事になる。
人間天皇・象徴天皇はある種の伝統を背負っている。それは男系男子を維持するという事ではないか。
伝統の値打ちは男系神話を大事にする事でって、人がいないから増やすとかいうのは目的をはき違えている。日本の風土に合わない事を無理やり押し付けるのと同じだ。
高森 → 男系神話は歴史が新しいもので近代、明治以降にそうなっただけ。
歴史としては女帝の子に位を譲るケースもあった。
また男系に拘るのは男尊女卑である。
※ ここでいう「女系」もあったという高森氏の意見は多分に
元明天皇→元正天皇への譲り方であると思いますが、元正天皇(母)は当時でいえば皇太子妃でしたが、彼女自身天皇の娘でした。元明天皇(娘)は皇太子の娘であって、男系女子であって女系女子ではありません。
また、「男系男子に拘るのは男尊女卑」といいますが、そもそも「女帝」が立つ背景には時の政権の権力争いがあったわけであり、男尊女卑とは関係ありません。
明治に「男系の男子」と決められた背景には小和田家のような外戚が権力を持つ事を排除しようとした事があります。その裏には前述したように「女帝」が立つ裏には蘇我氏や藤原氏の争いが見えていたからと思います。
八木 →女帝の子はどうなrのか。女系は皇族にはなれない・
高森 → それは歴史を知らないから(← 知らないのはそっちだ)
八木 → 女系継承は認めるべきではない。旧宮家の復活を。
高森 → 今上と旧宮家は20世も離れている。現実的ではない。
日本は男系社会ではなく双系社会だった。女帝を認めるべき。
片山 → 女系を認める事は日本人の認識としてはない。歴史をさかのぼれば色々説明は出来るかもしれないけど、新しく女系天皇でもいいという価値観を育てるには神功皇后級の日リンが出てくるとか、この人の娘や息子だったらいいかなと思う程の価値観が持てる場合、あるいは、男系男子がゼロになって考えざるを得ないような状態になった時に考えるべきであって、今、それを言うのは恐れ多い。
河西 → 男系男子は側室制度が機能していたころの遺物。
悠仁殿下のお妃に非人間的なプレッシャーを与える事になる。
結婚相手も現れるかどうか。
八木 → 男系継承を繋げる可能性があるのに女系を考えるのは早すぎる。
高森 → 国民の中には皇族の血筋の人がいくらでもいる。皇室と国民の区別がつかなくなる。
片山 → 今の状態で引っ張れるところまで引っ張り、若い男子もいるのだから、早急に進めるべきではない。
「お妃のプレッシャー」というのは東宮擁護がよく使う手です。
皇太子妃・雅子さんの散々な「男子を出産」プレッシャーを跳ね返してくれたのは秋篠宮ご夫妻でした。
その事を国民は忘れてはいけないと思います。
「悠仁殿下の妃になる人はいない」という刷り込みは東宮家が発信しているもの。
じゃあ愛子内親王の婿ならいるのか?いないでしょ・・・まともな人なら
どっちにせよ天皇家が滅びるならラストエンペラーはぜひ悠仁殿下で。
29日付の産経新聞においては
宮内庁は「上皇職」の人数を80人で検討。今と変わらず。
「象徴としての行為は、基本的に新天皇に譲られる」しかし
「両陛下は譲位後、関係者と面会するなど、お住まいの外へ出る機会を持つことを希望されているという。
「私的ご活動に限れば、現状より増える可能性もある」
やはり両陛下の希望がこうであるという事で。
「全身全霊の務めが出来ない」から譲位じゃなかったのか?
皇嗣殿下よりも規模が大きい上皇職なんておかしい。完全に院政を敷く気ですね。
この矛盾を追求しない国と有識者会議が絶対におかしい。
何もかも天皇の気持ちで終わっていいのか?独裁か?