沢山の作品に出演し、その個性を発揮してきた天寿光希ですが、ファンなら絶対「もう一度みたい役1位」に指名するだろう作品が「かもめ」のトリゴーリンでしょう。
礼真琴初主演の「かもめ」(2014)はロシア文学の小難しい不条理劇を小柳奈緒子が宝塚で上演するという結構無謀な挑戦をした作品です。
私達世代も含め、今時の人達がどれほどロシア文学に理解を示すかというのは極めて大きな問題だと思います。
外部では藤原竜也主演などで何度も上演されてきたチェーホフの「かもめ」は決して面白い作品か?と言われたらそうでもなく、未だにあれこれ考えてしまうものですが、この中のトリゴーリンが、文学や小説を通じて、パトロンがいながら素人の女の子を誘い込み、その結果、あっさり捨ててしまうという見た目と軽薄さが売りのプレイボーイは、天寿にはぴったりの役でした。
なぜなら「かもめ」は膨大なセリフ劇であり、しかもかなり難解な解釈を求められる作品でした。それをきっちりと観客に届ける為には滑舌のよさと表情の細かさが要求されます。
そんな彼が最後に「コスチャが拳銃で自分を撃ちました」と言われた時の表情の変化は本当に素晴らしく、これぞ天寿光希といえる作品でした。
我が家の姫はカーテンコールの挨拶で、しょっちゅう天寿の方を見ながら喋る礼真琴と「大丈夫だよ」っていう感じの天寿のやりとりに目が💓になっておりましたが。
私としては「ドクトル・ジバゴ」のコマロフスキーも同等に素晴らしいと思います。
どうも天寿はロシア人が似合うようですね。
有沙瞳の操を奪ってしまうコマロフスキーの迫り方がもうなんというか、目の前で見てても恥ずかしくなるほどすごくて。
で「スパシーボ!」は長い事、我が家の流行りになっておりました。
天寿光希の才能を見つけ開花させたのは小柳奈緒子と小池修一郎だと思っていますが、それ以上に天寿に期待し鍛えて、上に引っ張り上げた存在は紅ゆずるですね。
紅ゆずるがトップになってからの天寿光希の活躍ぶりは非常に目立つものでした。
学年的には大きく路線を外れ、実力派の上級生として頑張っていた時期ですが、初演の「スカーレット・ピンパーネル」では名もなき役だったのが再演では涼紫央がやっていた役にまで出世。
そして「ベルリン・我が愛」(2017年)のライマンは、出番こそ少なかったものの、非常にインパクトがあり紅のみならず観客をぐいっと舞台に引き込んだ名演技だったと思います。
「KILLER ROUJE」(2018年)では大劇場版ではわりと脇に寄っていたのに、台湾版では華形ひかるの場面に入り、特に大階段に坐って歌うシーンにはそのかっこよさにびっくりして、久しぶりにドキドキしたのを覚えています。
一定の学年を超えたあたりから結構上げ下げが厳しくなっていたと思うのですが、どんな役に当たっても精一杯演じてくれたのでファンとしても納得できたでしょう。
「GOD OF STARS」(2019)のミッキー・チョウは紅とかっちり組んでその存在感を示し、ショーでも紅の為にソロがあり、トップを支える別格の男役に成長したんだなと感じました。
また瀬央ゆりあ主演の「龍の宮物語」(2019年)の龍神様は、そのメイク、その演技全てが突出して素晴らしく、威厳と落ち着きに男役の集大成を見た感じです。
本人もそれがわかっていたのでしょうね。
「柳生忍法帖」(2021年)の沢庵和尚のセリフ「北へ」は今となっては、退団を予期させるものだったと思います。
天寿光希は非常に演出家にもトップスターにも頼りにされた男役だと思います。
その事が証明されたのが、退団にあたって行われたミュージック・パフォーマンスです。正直、路線でない男役がここまでの扱いを受けるのは珍しいのではないかと思います。
さらにいうならさよならの「Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!」のエトワールやソロなどの破格の扱い。
スカイステージの番組内でもその貢献度が認められたんだなと思いました。
そういう意味では恵まれた男役だったと思いますし、幸せな人だと思います。
出来れば専科でそのバイプレイヤーぶりを発揮してほしかったなとも思うのですが、
退団を選んだ天寿光希の意志を尊重したいです。
これからの人生の方が長い。
この先、何をどうするにしても、宝塚で学んだことや経験した事は必ず+になると思うし、助けてくれる人もいると思います。
暫くは放心状態になるかもしれないけど、必ず第二の道を究めて下さい。
あなたの今後の活躍を望んでいます。
今まで本当にありがとう。そして充実した人生を送って下さい。
めぐり会いは再びのユリウス、台湾公演のベッテンガイ(漢字が出てこない(;^_^A)
その他もろもろ数えきれない程の役で
公演を主演スターを支えてくれました。
東北人の?我慢強さ 心の奥底で葛藤は色々有ったと思います。
上からは~紅さん他に揉まれ鍛えられスカイステージの番組でも活躍。
下からは~特に芹香さんなどには
「天寿さんに怒られても 余りの美しさに内容が入って来なかった」などと憧れられ?
良い意味で「星組の守り神」だったな~
舞台は主演者だけでは成立しません。
敵役や友人役 その他 バイプレーヤーとして光り輝きながら
しっかりと公演を引き締めてくれました。
私達以上に星組生が 次の集合日
天寿さん音波さん華雪さんの居ない~喪失感に打ちひしがれるでしょうけど
舞台は止まらない・・・星組は変化し続けなくてはいけません。
紅5の時代?を見届けられた事に感謝し
最後の一人 天寿さんを
「今まで有難う!お幸せにね!」と送り出したいと思います。
その中でもミッキーさんは男役のダンスのキレは良かったですよね。芝居も上手くてでも沢山のジェンヌの様に退団して行きます。
どうぞお元気で、どこで会いたいです。
彼女が演じてきた役の台詞は心にすんなり入って来て、力強いキレのあるダンスは見てるファンの心をグッと掴んで離さず、伸びやかな歌声は聴いてて安らぎと安心感を与えてくれました。スカステでも下級生へのアドバイスだったり、上級生との信頼関係だったり星組の大兄的存在でいつも微笑ましく見ていました。そんなみっきいのファンになれたこと誇りに思います。私にとっては10年間ですが、夢と癒しそしてタカラヅカ・星組愛を与えてくれてありがとうございます。18年間お疲れ様でした✨
正直、宝塚が苦手な私なのですが、秋田から現役のタラカジェンヌがいるというのは存じてました。
秋田市内といえどこんな田舎ではレッスン等大変だったんだろうな?本人の努力もさることながら、親御さんのサポートも大変だったんだろうな?と、第一線で活躍されてる方がいらっしゃるということは本当に嬉しいものでした。
そしてふぶきさんの娘さんへのように、誰かの力になっている、そのような方がこの秋田から!と、だいぶ年下の方ですが、尊敬の念を抱いておりました。
これからも多方面でのご活躍をお祈りしております。