よし坊のあっちこっち

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旅行記 -灰色の東ベルリン

2006年10月17日 | 旅行
1988年 当時の西ドイツのフランクフルトから空路西ベルリンへ入った。ホテルにチェックインした後、初めての西ベルリンを歩いてみた。西側諸国のどこの大都会にも有る喧騒と雑踏の中に居ると、隣に東ベルリンが存在することなど全く感じない雰囲気である。

翌日、観光バスで、東ベルリンへ入った。東側へ入ると、空気というか、色が一変する。総天然色(カラー)から白黒の映画の世界に逆戻りである。
街には概ね、ソ連製の古い小型乗用車ラダが、くたびれながら走っており、兎に角、静かの一言である。

何と言っても見所は、ベルリンの壁、ブランデンブルグ門、そしてペルガモン博物館。特にペルガモン博物館は、分捕った遺跡を再現して、圧巻である。そして、忘れてならないのが、東西冷戦を舞台としたスパイ小説に必ず出てきた、東西ベルリンの唯一の出入り口である、チェックポイント・チャーリー。

だが、このベルリンの壁が、まさか一年半後に、崩壊しようとは当時は思いも寄らなかった。今ではベルリンは一つとなったが、確か、崩壊後の新年のブランデンブルグ門前での記念コンサートは指揮者は忘れたが、曲はスメタナの「わが祖国」ではなかったか。感慨深いものがある。それにつけても、自由の無い国は悲しい。