よし坊のあっちこっち

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スパイ考

2010年07月10日 | アメリカ通信
アメリカで11名のロシア・スパイリングが摘発され、超スピードで、あっという間に金曜日のオーストリアはウィーンの空港で米ロの捕虜スパイの交換が行われた。数分の間隔で両国のチャーター機が空港に降り立ち、スパイ交換後、一時間半で再び飛び立ち、一機はモスクワに向かい、一機はロンドンへ向かったとある。007ではないが、東西冷戦後も、この世界、Intelligenceの世界は全く気を緩めていない事がよく分かる。

東西冷戦下の時代では、東西ベルリンを舞台としたチェックポイント・チャーリーが飛び切り有名だ。ここで時折スパイの交換がよく行われた。昔、ベルリンの壁が壊れる一年位前に、西ベルリンから観光で東ベルリンに入り、ここを遠くから見学したことがあるが、やはり、歴史の前に立つと感慨深い。

今回のスパイリングの摘発には、その一人に美人エージェントも居たので、ややセンセーショナルに取り上げれたが、彼らはアメリカに着てからの十年間、最初からFBIの監視下に置かれていたという。十年の歳月で上手くアメリカ社会に溶け込んだと思っていたのだろうが、どっこいそうは行かなかった。

インテリジェンス活動は謂わば国家事業だから、どこの国も手を抜かない。どんなに仲の良い国同士でもインテリジェンスとなると別物だ。相手の動向を正確に把握し、外交問題などで大いに有利に事を進めようとするのは、冷戦時代だけに留まらない。

有名な話では、戦後復興と安定政権の為に、岸信介がCIAから多額の資金を貰い、アメリカの代理人として動いていた事実がある。これも立派なスパイ活動だろう。

中国、韓国、そして北朝鮮。日本を取り巻く環境は結構緊張感があるはずだが、その日本は別名スパイ天国と言われて、あっちこっちからのスパイ諸君が情報の収集に忙しいと聞く。

いつも行き着く所だが、やはり、島国というのは、緊張感に乏しい。