NHK朝ドラ「エール」が始まった。国民的作曲家、古関裕而をモデルにしているということで楽しみにしている。
ドラマは主人公が、10歳の時代から始まる。おとなしく、多少内気であまり目立たない少年であったが、音楽には素晴らしい才能を見せ、すでに作曲を始めている。10歳ころの自分を思い起こし、おとなしく、内気であるところが似ているなと親近感を覚える。
僕自身のことを言うと、音楽は、どちらかというと苦手である。音楽は好きで、様々な作品を聴いたり、たまには、カラオケを楽しむことはある。だが、高校生くらいの頃、ギターに興味を持ち、弾いてみたりしたのだが、楽譜から楽器を通して、まともな曲になっていかないのだ。そのころから、楽譜が読めないという意味で、音楽は苦手だと思うようになってきた。
ところで、音楽も絵(絵画)、も芸術という括り方をする。僕は、絵は好きで、うまくはないが、趣味で描いたりして楽しんでいる。愛好会に入っているので、グループで展示会に出展することもある。同じ、芸術といっても、僕にとっては、音楽は遥か上にあり、ただ眺め、聴くだけのものになっている。朝ドラ「エール」の主人公の少年に子供の頃の自分を重ね、音楽と絵を近づけたいと考えたりする。そうすると、中学校の音楽の授業を思い出してくる。音楽作品を聴いているときに、どのような情景が心に浮かんだかを話し合うものであった。そうか、聴いた音楽で感じたものを、情景、絵、で表現するのも、一つの鑑賞方法なのだ。そうすることで、好きだけど苦手な音楽を、好きな絵でもって自分の感性に取り入れることが出来そうだ。
子供の頃から聴いていて感銘を受けている、古関裕而の「長崎の鐘」を、絵にしてみた。
2020年4月5日 岩下賢治