栗、葉を描くのが難しい
先日、田舎道を歩いていたら山栗が落ちていたので、いくつか拾ってきた。早速茹でたのだが、美味しかったのは2、3個で、後は硬くて食べられたものではなかった。落ちてから何日か経ち、実が固くなっていたのだろう。そう言えば、栗のお尻の部分が黒く変色していたかのようにも思う。
店頭で販売されているタンバ栗でも、おいしくないものがある。収穫し一定以上の時間が経つと、渋皮が固くなって味そのものも瑞々しさを失ってしまう。栗の食べ頃を見極めるのは、なかなか難しい。茹でて渋皮がすっと剥がせる時が一番だが、外見ではわからない。
農作物には旬(しゅん)があると言うが、旬の意味するのは、季節性だけでなく、収穫後の食べ頃についても指しているように思う。
都会に住む者の贅沢かもしれないが、野菜類や果物など、店頭での販売の際には、賞味期限と同じような意味で、食べ頃表示をしてもらいたいものだ。特に果物類、たとえばスイカ、りんご、梨、蜜柑などの柑橘類、その他、多様な輸入品。今、冷蔵、冷凍技術が発達し、季節外でもいろいろな果物を手に入れることができるようになっている。しかし、瑞々しさを保持する食べ頃までは維持できない。買っては見たものの当たり外れがあるのだ。
私は季節的な意味での旬には、こだわるつもりは全くない。冬にキュウリを食べても違和感はないのだが、ただ食べ頃だけは大事な情報なので、なんらかの説明があってもよいのでは、と思う。【彬】