伝えたんく

日々の何気ないできごとに感じた幸せ

ノスタルジー

2008-01-17 23:00:48 | Weblog
小江戸と呼ばれている所がある。埼玉県の川越である。
「蔵造りの町並み」や「時の鐘」、「菓子屋横丁」は有名だ。
その菓子屋横丁はかぎの手に曲がった小さな通りの両側に、ハッカ飴、駄菓子、だんごなど、ほのかな懐かしいかおりが漂い、幼かった頃の舌が甦る。物売りの呼びこみの声や買い物のやり取りはコンビニエンス全盛の今では見られなくなった光景である。

昭和35年生まれのゆきたんくが幼い頃を過ごした東京の下町では、学校のそばには必ずと言っていいほどある、駄菓子や文房具を売っている店、おばあちゃんの駄菓子屋、おじさんの紙芝居、おじさんの蒔絵、おじさんのおでんがあった。

ノートを買いに行った時に、お菓子コーナーにあるコップ一杯5円のカレーせんべいを袋に入れてもらい、そのまま学校の校庭で遊んだこともあった。

水飴を買って紙芝居を見る。そう、20円だったかなぁ。もう5円出すと、粉ミルクの中で水飴を練ってミルク水飴にしてくれた。型抜きも楽しかった。うさぎの絵のやつがうまくできなくて割ってしまい、ナスそっくりの形になったやつを「おやじ、ナスができたぞ。」と言うと「よくできたねぇ」と普通に買うとまん丸のソースせんべいを1/4に割ったものに梅ジャムをつけてくれたっけ。小学校2年生ぐらいのがきがおやじと言っても怒らずに、そのやんちゃに答えてくれたのである。

型抜きした粘土に金粉やら銀粉やらを蒔いた、そうウルトラマンのやつ。当時100円くらいだったかなぁ。ほしかったけれど、とても手が出なかった。

いつも屋台を引いていたやさしいおでんやさん。大人相手の商売だから、一品50円とか80円とかするものだった。けれど子供が大好きだったんだろうな。魚肉ソーセージを縦に4つに割って、さらに長さを半分にして串に刺したものを用意してくれていた。たしか5円だったかな。

子供ながらにじじばばを喜ばせる手段は知っていたのだろう。駄菓子屋のおばあちゃんの所に行き、「おばあちゃんは、僕の田舎におばあちゃんに似ているんだよ。」なんて言ってその喜ぶ姿を見てから買い物をする。おまけをしてくれるんだよなぁ。でもね丸きりのうそではない。実際に祖母に似ていた訳だからね。

菓子屋横丁の通りに、一歩足を踏み入れた時にそんな40年昔のことを思い出してしまった。こういうのをノスタルジーというのだろうなぁ。

写真は川越市元町2丁目 菓子屋横丁
コメント (2)
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