時々思い出すことがある。まずは写真の説明から。
写真は1986年に訪れた、北海道旭川市にある「川村カ子ト(かねと)アイヌ記念館」の中を歩くゆきたんくである。
初めての飛行機、初めての北海道、初めて触れるアイヌ文化ということで心が踊りっぱなしの印象深い旅行であった。その15年後、友人のすすめでHPを作ることとなり旅の項目を設けようと思ったのは、この時の北海道旅行の感動があったからである。
今でこそ旅が好きであるが、この当時は出不精であった。
お金をかけてわざわざ遠くへ行くことはないのに・・・なんて具合だ。
それが「幸たんく」の旅のコーナー「旅たんく」のトップでは、
「見知らぬ土地、いわゆる初めての土地に立った時は自分の存在がなんと小さく感じることでしょうか。 幼い時に経験した、不安にも似た感覚を瑞々しく感じることができるのが旅であると思います。 また旅での経験が自分を変えていく糧の一つであることを表現できたらとも思います。 また、日本では旅行と一言で済んでしまいますが、一般的なtravel、旅…trip、長旅…journey、周遊・観光…tour、小旅行…excursion、船旅…voyage、cruiseを全て含んでいます。節操なしのなんでもありです。」
なんて、偉そうにのたまわっている。
それだけ、この時の旅行の影響が大きかったのである。
北海道の項を設け、「川村カ子トアイヌ記念館」の記事を書いた。そして自分の記事の中にリンクを貼った第1号として記念館のオフィシャルページを見つけて貼った。リンクフリーとか、通知を確かめる必要の是非はどこかへ飛んでいた。
そしてしばらくして記念館のサイトを覗いてみた。伝言板(懐かしいなあ)があったのでカキコ(死語か)をしようと思ったのだ。そこで見たものはアラシであった。いやらしい言葉の羅列、某サイトへのリンクの貼り付け。何度か削除された形跡は見るもののしつこいくらいに貼り付けが続く。その3カ月後、記念館のサイトは姿を消した。
それから7年が経つ。その後2度と「川村カ子トアイヌ記念館」のオフィシャルサイトは目にしていない。アイヌ文化の歴史、カ子ト氏の測量士としての業績、そして貴重な写真の数々・・・
今では、検索をかけても旅行者の訪問記念の記事しかヒットしない。
あの稀少な価値を持つサイトが、心無い書き込みによってネット界から姿を消してしまったのは、作者の心があまりにも大きな傷を受けたことを表しているのだと思っている。
その原因は匿名のいじめである。
http://www.g-web.co.jp/ainu/ このURLは今も、消さないで貼り付けたままである。そしてリンク先には「Internet Explorer ではこのページは表示できません」の表示が出る。それはあえてそのままにしてある。
この記事は2007.12.08の対句に当たると思っていただきたい。