千葉県北西部の野田市と流山市、を分けるように流れる利根運河という川がある(北端は柏市である)。
今では、東武野田線の運河駅近くは親水公園のようになっている。
利根運河・流山市の清辺北岸辺り
千葉県北西部…左上方向に角のように
尖がっている。黄色の小さい矢印の所に
利根運河がある。右側に利根川、左側
に江戸川が流れているのが分る。
昔の水運では、利根川から左上の関宿に登り、改めて江戸川を下るような経路を通っていたが、距離があること、江戸川に大きな浅瀬があって大型船が通行できないなどの問題があったため、ショートカットするように運河が造られたという。
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利根川と江戸川を結ぶ利根運河が分る
この工事を請け負ったのがオランダ人技術者のローウェンホルスト・ムルデルで、ムルデルの顕彰碑が、東武野田線の運河駅近傍の利根運河水辺公園に設置されている。
ムルデル顕彰碑(千葉県流山市)
なお、この計画は、単に利根川と江戸川を結ぶということだけではなく、茨城県沖の鹿島灘をショートカットする内陸水路の建設とも連携し、太平洋岸の水運を一気に改善しようという壮大な計画の一環であったという。
陸路が発達し、ますます運輸は便利になった。利根運河が活躍したのは、20年ほどだという。ここは今親水公園である。
2008.05.20加筆訂正